約（やく）100年（ねん）前（まえ）の1922年（ねん）（大正（たいしょう）11年（ねん））、今（いま）の広島市（ひろしまし）南区（みなみく）元宇品町（もとうじなまち）に「宇品（うじな）別（べつ）世界（せかい）」という企業（きぎょう）がホテルやレストラン、演芸場（えんげいじょう）を備（そな）えた一大（いちだい）リゾート施設（しせつ）を開（ひら）きました。

　水族館（すいぞくかん）もあり、昭和（しょうわ）初期（しょき）には、和服姿（わふくすがた）の市民（しみん）でにぎわう様子（ようす）が絵（え）はがきになっています。

　戦後（せんご）の1958年（ねん）（昭和（しょうわ）33年（ねん））には私設（しせつ）の「宇品（うじな）天然（てんねん）水族館（すいぞくかん）」が登場（とうじょう）。20年（ねん）余（あま）り営業（えいぎょう）し、人気（にんき）を呼（よ）びました。

　魚（さかな）だけでなく、ゾウやライオンも飼育（しいく）されていたといいます。写真（しゃしん）（1958年（ねん）撮影（さつえい）、市（し）郷土（きょうど）資料館（しりょうかん）提供（ていきょう））は、その一（ひと）こまです。

　元宇品町（もとうじなまち）の坂谷（さかたに）晃（あきら）さん（63）は「丸太（まるた）に乗（の）る芸（げい）をするゾウもいて、子（こ）どもが歓声（かんせい）を上（あ）げていた」と懐（なつ）かしみます。元宇品町（もとうじなまち）は大正（たいしょう）、昭和（しょうわ）の時代（じだい）を通（つう）じて、市民（しみん）の行楽地（こうらくち）でした。

 

広島市（ひろしまし）で5月（がつ）にあるG7（ジーセブン）広島（ひろしま）サミットを前（まえ）に、広島（ひろしま）への関心（かんしん）が高（たか）まっています。広島（ひろしま）の文化（ぶんか）や産業（さんぎょう）、被爆（ひばく）地（ち）としての歴史（れきし）…。多（おお）くの人（ひと）に知（し）ってもらいたい、広島（ひろしま）のいろいろなことを短（みじか）くまとめて紹介（しょうかい）します。

中国新聞朝刊の連載「@ひろしま」を子ども向けに再編集しています。
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