転生したらモンキー・ゴードでした   作:NEST中毒者

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最近、ワイヤレスイヤホンが「ブルートゥース、コネクテッド」と云うたびに、脳内に複数のご友人がチラつくので困っています。


バスキュラープラント襲撃③

 

「迎撃、始め!」

 

 隔壁から突入するや否や、シャフトに配置された防衛戦力が一斉に牙を剥く。

 

 ミサイル、砲弾、狙撃。MT輸送用のドローンに爆弾を括り付けた即席の特攻兵器もある。

 

「最短距離で突っ切る、いいな!」

 

「うん」

 

 だが、俺にとっては「ネペンテス」の二番煎じだ。

 むしろ、急拵えの防衛線である以上、あちらより総火力は劣る。

 

 対処法も同じ。重力に逆らわずに加速しながら、最低限の軌道修正でダメージを抑えて進む。

 そこにドローンを撃ち落とす動作が加わっただけだ。

 

 注目すべきはユーリの方だろう。あちらにとっては初見のシチュエーションのはずだが、瞬く間に俺の動きを学習し、ダメージを最低限に抑えながら落下していく。

 

 そうして、あっという間に最下層、「ネペンテス」の残骸が打ち棄てられたフロアへと到達。

 

「来たぞ!」

 

「囲め囲め! 決して単独でかかるなよ!」

 

 だが、さすがのレッドガン。即座に陣形を変更、数の利を活かして封殺する構えを取る。

 

 ブレードを持った4脚MT、盾持ちのLCを前衛に、キャノンを装備した軽MT、リニアライフルに換装したLCが支援攻撃を取る。シャフトの途中に陣取っていた機体も、最下層に集結した。

 

 つい最近機種転換したばかりの鹵獲兵器を交えての、一糸乱れぬ連携。

 そこにはレッドガンの確かな技量と、互いへの信頼が見て取れた。

 

 

 だから、何だ。

 

 豊富な物量と、鮮やかな連携。それは、確かに強力だ。

 だが、俺達を止めるには、まるで足りない。

 

「くらえ!」

 

 斬りかかってきた4脚MTを蹴り飛ばし、動きを中断させる。

 そのまま両手のニードルガンを撃ち込み、ACS負荷限界(スタッガー)に。

 横槍を考慮し、チャージなしのチェーンソーで切り裂く。

 

「い、今だ!」

 

 案の定足を止めたところを狙われたので、1撃目で攻撃を中断して回避。

 リロードの終わったニードルガンでとどめを刺す。

 

 次。

 

 シールドを構えて射撃しているLCに近づき、ニードルガンを斉射。

 放たれたその金属杭は、シールドの表面にびっしりと突き刺さる。

 

「……ま、まだ耐えられ――」

 

 右のニードルガンをハンガーに仕舞い、掌底でシールド、その表面に刺さった杭を打つ。

 するとどうなるか。刺さった杭はさらに押し込まれ、シールドの罅を拡げていく。

 

「ば、化け物……」

 

 シールドを砕かれ、硬直したLCにチェーンソーを振るいとどめを刺す。

 今度は横槍は無かった。

 

「が、G13……」

 

「…………」

 

 狙撃部隊の大半が光波ブレードで薙ぎ払われ、残りも光波キャノンで撃ち抜かれて全滅しているからだ。

 

 

 これで深度1はクリア。次に進む。

 

 すでに破壊されている隔壁をくぐり、俺達は深度2へ歩を進めた。

 

「っ、来たぞ!」

 

「くそっ、深度1の奴らはやられたか……!」

 

 ここにも、レッドガンの防衛戦力が配置されている。

 だが、閉所である分、その数は先ほどより少ない。

 

「ここで食い止め――」

 

「この先には――」

 

 手早く片付け、トンネルに入る。

 トンネル内には特に敵はいない。

 

 不意打ちを警戒し、スキャン。

 

 すると、トンネルの出口で多数の敵が待ち構えていることが分かった。

 シルエットからして、そのすべてがグレネードやキャノン、バズーカを装備している。

 

 どうやら、俺たちが出口に差し掛かったあたりでトンネル内に向けて範囲の広い爆発武器を斉射、逃げ場のない場所で確実に爆殺する腹積もりらしい。

 

 相手の思惑は分かった。だが、分かったところでどのみち俺たちはトンネルを抜けなければならない。

 

 面倒な策だ。

 

「……ここは、わたしが」

 

「考えがあるのか?」

 

「うん。合図をしたら、出口にむかってほしい」

 

「分かった」

 

 そう返すと、ユーリは集中するように沈黙した。

 

 数秒の後、「ボイジャー1」の右肩、光波キャノンから4条の光波が放たれる。

 

「まだだよ」

 

 それらは、淀みない動きでトンネルの出口へと向かっていった。

 

「いま」

 

 合図とともに、全速力でトンネルの出口へ進む。それと同時に、複数の破壊音が聞こえた。

 

 トンネルを抜ける。するとトンネル内に向けて武器を構える複数の機体が見える……が、その武器が、全て破壊されていた。

 

「な、なんだ今の光は……!?」

 

「生きているみたいに動いて……」

 

 困惑する敵を、次々と始末していく。遅れて「ボイジャー1」も到着し、その場はあっさりと片付いた。

 

「ユーリ、今のは」

 

「……うん。集中しないとだし、撃つまえにうごきをきめないと、だけどね」

 

 どこか悲しそうな声色で、ユーリは続ける。

 

 

「エアがいなくても、できるようになった」

 

 

 ……旧世代型強化人間は、Cパルスを用いて知覚能力を強化されている。

 

 ならば、Cパルス変異波形に出来ることをごく限定的にだが模倣することも、可能という事か。

 

「……行こう」

 

 そのまま、開けた洞窟を突っ切り、再びトンネルを抜ける。

 待ち伏せはあったが、概ね先ほどと同じ方法で突破できた。

 

 そうして深度2の最奥、開けた部屋へ続く隔壁をくぐった。

 

 

 そこには、4機の敵が待ち構えている。

 

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「G13、G14……ミシガンが気にかけていたわけだ」

 

AA22CB:BALAM HEAVY CAVALRY HF/G2 Nile

 

 

「おやおや……これはこれは……」

 

AA18AB:BALAM LIGHT CAVALRY HM/G3 Wu Huahai

 

 

「久しぶりだな……テメェら」

 

AAS02B:BALAM CATAPHRACT/G4 Volta

 

 

「G13……貴様とこうなるとは……」

 

AAS03B:BALAM EKDROMOI/G6 Red

 

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