学歴詐称、大手広告代理店や不動産デベロッパーとの不透明な癒着など、どれ一つとってもとんでもない、東京都知事選出馬の小池百合子「候補」ですが、ここにきて決定的な「公職選挙法違反」がネット上にあふれてしまいました。

 あろうことか、都知事としての公式な「定例記者会見」で、都知事候補としての自らの選挙PRを流してしまったのです。

 小池百合子氏が元来、高校・大学レベルの学生が学ぶ法的な公私のケジメが怪しい、弱いという指摘は長くなされてきたものと思います。

 ですが、ここまでひどいとは、私も想像していませんでした。

公職選挙法はどのように破られていったか?

 以下では、小池百合子知事が公選法違反で刑事告発された内容を(告発の事実を知る前に私がまとめた原稿が基になっていますが)具体的に紹介したいと思います。

 6月28日金曜の定例記者会見、テレビ朝日・島田直樹記者から「街宣車で昨日回られた、手ごたえがあった、ということですけれども、昨日ゲリラ的に回られて、どういった手ごたえ・・・」という質問が発せられ(てしまい)ました。

 これが致命傷になった。

 この絶妙の愚問に対して、小池候補は「知事」として答えるべきところ、小池「候補」として応答してしまったのです。

「ゲリラじゃないですけど、オッホッホ、正当の選挙戦だと思います」

 これに島田記者は次のように質問を重ねました。

「どのような手ごたえがあったのか、どのような方が手を振り返してくれたのか、また知事の公約の部分、訴えかけて、どういったところ集中的に街宣車で訴えたいか、そういったところあれば、教えてください・・・」

 このテレ朝・島田という人物は、たぶんヨイショしたかったのだと思います。この場を通じてPRになれば、というサービスが念頭にあった可能性が考えられる。

 しかし、現職の都知事に「候補としてどういったところを集中的に有権者に訴えたいか」と尋ねるのは、処刑台への階段に案内しているのと同じことになってしまう。

 ここで、知事と候補者の法的なケジメがついている分別のある大人なら、こう答えるべきでした。

「そのご質問は都知事候補としての私に発せられたものでしょう。ここでは公職としてお話ししていますので、別途お答えしたいと思います・・・」

 ところが、この大学学部1年レベルの分別が、小池百合子氏には全く存在しなかった。