今回は、10月にニッカが発売する新しいウイスキーと、それと引き換えに販売終了するかもしれない人気ウイスキーについて書きます。

「ニッカ フロンティア」10月リリース

ニッカウヰスキーは、2024年10月1日に、「ニッカフロンティア」を発売すると公表しました。
新しいブランドとしては「セッション」以来、4年ぶりになります。

同社の情報によると、キーモルトは余市のヘビーピートモルトで、モルトとグレーンの比率においても、モルトを多めにするブレンドになるということです。

アルコール度数も48度と高めに設定し、ノンチルフィルタードで香りを極力削らない工夫もするようです。

ただし、発表資料には「ジャパニーズウイスキー」の表記はなく、おそらくはベン・ネヴィスなどのスコッチモルトもブレンドに加える形になるでしょう。

価格は500mLで2200円とのことです。クラスとしては、スーパーニッカよりは少し上のクラスを考えているように思えます。


発売とともに消えるかもしれないアレ

_DSC4975_01個人的に気になるのは、この新しいウイスキーと引き換えにいずれかの銘柄が販売終了するのではないかということです。

それは「フロム・ザ・バレル」です。

500mLというサイズであることと、一般的なボトルよりも加水量を減らしてウイスキー本来の香りや味を堪能させたいという部分で共通しているように思えます。

フロム・ザ・バレルは、1985年にリリースされ、ブレンドを行った後に再びたる熟成をする「マリッジ」の工程をくわえていることと、加水量を最小限に抑えて「51.4度」という当時としては高いアルコール度数を誇ったウイスキーです。

2009年にはワールドウイスキーアワードでベスト・ジャパニーズ・ブレンデッド・ウイスキーを獲得、2015年にはインターナショナル・スピリッツ・チャレンジで、エントリーしたすべてのウイスキーの頂点に立つトロフィーを獲得するなど、とても評価の高いウイスキーでもあります。

一時期は2000円台でも手に入っていましたが、近年の原酒不足とジャパニーズウイスキーブームによって、現在はプレミアがついて6000円近くもします。


これだけ希少で利益率もそれほど高くないことを考えると、ニッカフロンティアにスイッチして販売終了になってもおかしくはありません。

そうならないことを祈りつつ、改めて買いたいと思います。