オーストラリア第3の都市、ブリスベン。5月中旬の昼過ぎ、市内の公園を訪れると、外周を囲むように、200人ほどの行列ができていた。
20~30代の若者が目立つ。耳を澄ますと、英語のほかに中国語やスペイン語、日本語など、様々な言葉が聞こえてきた。
公園中央の仮設テントにはテーブルが置かれ、野菜や果物、パンや缶詰が並ぶ。看板に「FREE FOOD(無料の食べ物)」と書かれていた。
続々と到着するトラックから、食料を運び出していたのは地元のボランティア団体「コミュニティーフレンズ」の責任者、ジミー・ファハムさん(79)だ。
ジミーさんらは約15年前から、ホームレスや障害を持つ人などに食料の無料配布を続けている。近くのスーパーから消費期限が迫る商品の提供を受けるほか、足りなければ自腹で購入して用意している。
後半では、なぜ職探しが難航する事態となっているのか、現地の移住問題の専門家の見解を紹介しています。
配布を待つ列に最近、ワーキ…
この記事を書いた人
- 半田尚子
- ジャカルタ支局長
東南アジア、グローバルサウス、平和