[学びはだれのもの]
性別に関係なく制服を選べる「制服選択制」が、沖縄県内の公立中学校で急増している。2019年度の9校から20年度には30校と、この1年で3倍超になった。心と体の性が一致しないトランスジェンダーの生徒への配慮が制度導入の主なきっかけだが、スカートの寒さや動きにくさに悩んできた女子生徒にも、ズボン着用が新たなスタイルとして広がり始めた。(編集委員・鈴木実)
中学校の制服選択制は高校に比べると大幅に遅れていたが、トランスジェンダーの生徒への理解の高まりとともに急増。ほかの多くの学校も、個別相談があれば柔軟に応じているという。気候や体調によって使い分ける生徒もおり「学校が過ごしやすくなった」と好評だ。
糸満市立西崎中学校は、昨年1月から選択制を取り入れた。当初想定していたのはトランスジェンダーの生徒だが、実際に選択制を始めてみると、ズボンを選ぶ女子生徒は防寒性や機能性を理由にする例がほとんどだという。
特に1年生は残りの在学期間が長く、スカート以外にズボンを購入しても元が取りやすい。入学時から選択制のため「女子はスカート」という先入観も少なく、本年度は10人ほどが着用した。
1年生の儀間一香(いちか)さんは、寒さが厳しくなった昨年12月中旬からズボンに切り替えた。「スカートだとやっぱり寒い。どのクラスも何人かズボンの女子生徒がいるから気にならないし、むしろかっこいいと言われる」とズボンスタイルを楽しむ。
3年生の永田愛夏(まなか)さんも「もともと寒がりで、スカートだと夏場でもクーラーで体が冷える。ズボンは温かくて動きやすい」と満足そうだ。
同校の神里一吉校長は「できるだけ多様性のある学校を目指すのが校則変更の趣旨。それが性的少数者や寒さが苦手な生徒も含め、誰もが過ごしやすい環境につながれば」と期待している。




































































