深淵卿に憑依しました   作:這いよる深淵より.闇の主人

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皆さん暑いですね!熱中症にならぬよう気をつけて下さいね!

深淵卿の言いそうなセリフとか考えるのを苦労したけど、完成したので、どうぞ!

あまり期待せんでね(汗)


決着

 まず攻撃を仕掛けてきたのは先に回復を終えていた青頭だった。氷弾を散弾のように飛ばしてくるが、それを避けるか切り裂いて接近する

 

 

「深淵流暗殺剣術・疾風転斬」

技名を言いながら何処ぞの兵長のように無駄に回転して頭を斬り落とす

 

 柱をブレーキ変わりに回転していた身体の勢いを殺すと、"空力"を使って、次の標的である黄色頭に向かって突っ込む

 

 黄色頭は俺の攻撃を受け止める気のようで、体が発光する。俺や南雲が持っている"金剛"のような技能だろう。だか、残念ながら俺は防御を突破することが狙いではない

 

「深淵流暗殺剣術・一の太刀...突雲凪」

 刀を突き出し、敵へと触れた瞬間に上へと斬り上げる。黄色頭はのけ反るように上へと弾かれる

 

 がら空きになった白頭だが、直感に警告されたので、"縮地""空力"を使い、その場から離脱する

 

 他の頭を相手していたせいで、回復した赤頭と緑頭は炎弾と風刃を放ってきていたのであのままだと危なかった

 

「遠距離攻撃は俺も得意だぞ?我が愛刀よ深淵を宿せ━━"闇纒し斬撃(深淵への誘い)"」

 新しい派生技能である"操影術"を使って刀身に影を纏わせると、地面に黒刀を思いきり突き刺す。

 

 すると、俺の影がヒュドラ目掛けて真っ直ぐに広がっていき、ヒュドラの影と重なる。その瞬間、下方向(ヒュドラの影)から人一人分程度の黒い斬撃が現れた。

 

 俺の攻撃に黄頭はのけ反っていた頭を急いで戻して防いだが、範囲外だった頭二つが深い傷を負った。

 

「「グルゥウウウウウ!!」」

 

 悲鳴をあげてのたうち回る二つの頭、しかし「クルゥアン!」と段々腹立たしくなってきた声がすると回復してしまう

 

 やはり一対多では分が悪いようだ。相手よりも実力が圧倒的に上の場合なら勝ちようがある。だが、相手はラスボス、格が違う

 

 しかも防御要因、回復要因、デバフ要因まで揃っているのだ。バランスが良すぎる

 

 どうしようか考えていた所、黒頭と目があった。すると、俺の胸中に不安が湧き上がり、奈落に来たばかりの頃の孤独感、恐怖、飢餓感、無力感や後悔などが波となって襲いかかる

 

「...俺の深淵に比べれば、この程度の闇どうということではない!」

 

 一瞬だけ動きを止めてしまったが直ぐに復帰して目の前に迫る攻撃を"縮地"で避ける

 

「すまん助かった」

 俺に攻撃していた頭を潰しつつ、南雲が隣に並び立つ

 

「構わないさ。さて、あの6つ首どう攻略する?」

 

「ユエと一緒に遠藤は俺の援護をしてくれ、シュラーゲンで吹き飛ばす」

 

「了承した」

 

「"緋槍""砲皇""凍雨"」

 ユエは南雲の援護をすべく、手数重視の魔法を弾幕のように次々と撃ち込む

 

「深淵流操影術"奈落の魔手(深淵は抵抗を許さず)"」

 何やら手を素早く動かし、両手で印を組み出す。まるで、NINJAのように! NINJAのように! 

 

 地面から無数の手の形をした影が胴体や首に巻き付いて行動を制限させる

 

「「「「「「グルゥアアアア」」」」」」

 ユエの魔法攻撃と俺の影の拘束、そして

 

「死ねっ! 駄竜がぁっ」

 南雲のシュラーゲンが紅いスパークを起こし━━

 

 ドカンッ!! 

 

 大砲でも撃ったかのような凄まじい炸裂音と共に弾丸が発射される。

 発射の光景は極太のレーザー兵器のようだ。拘束の手を緩めずに弾丸の行方を見守ると、射出された弾丸は真っ直ぐ黄頭に直撃した。

 

 黄頭は俺と戦った時に使ったように防御をしていたが...まるで何もなかったように弾丸は背後の白頭に到達、そのままやはり何もなかったように貫通して背後の壁を爆砕した。階層全体が地震でも起こしたかのように激しく震動する。

 

 結果は当然、二つの頭が消滅し断面はドロッと融解したようになっている。背後には深い穴が空いた壁がある

 

 残り4つの頭は俺の拘束を解こうとしていた暴れようは何処へ行ったのか、呆然と南雲の方をみている。その南雲はというと地面に着地し、煙を上げているシュラーゲンから排莢した。

 チンッと薬莢が地面に落ちる音で我に返ったのか、先程とは比べ物にならない強さで暴れたせいで拘束から逃れてしまった

 

「"天灼"」

 ユエがそう言うと、四つの頭の周囲に六つ放電する雷球が取り囲む様に空中を漂ったかと思うと、次の瞬間、それぞれの球体が結びつくように放電を互いに伸ばしてつながり、その中央に巨大な電球を作り出した。

 

 ズガガガガガガッ!! 

 

 中央の雷球は弾けると六つの雷球で囲まれた範囲内に絶大な威力の雷撃を撒き散らした。逃げようとするが、雷球で囲まれた範囲を壁があるかのように抜け出せない

 

 そして、十秒以上続いた最上級魔法に為すすべもなく、三つの頭は断末魔の悲鳴を上げながら遂に消し炭となる

 

 いつものごとく魔力枯渇で荒い息を吐きながら座り込むユエ

 

「二人ともまだ終わってない!」

 二人に向かって駆け出しながら、ヒュドラの残骸に背を向けてユエの方に歩き出していた南雲は俺の叫びに振り返る

 

 背後には七つ目の頭が胴体部分からせり上がり、南雲を睨み付けていた。思わず硬直する南雲、銀色に輝く頭はユエを鋭い眼光で射抜くと予備動作もなしに極光を放つ

 

 俺は先程の影の拘束を使用した時に消耗しすぎてしまい、間に合わない。南雲は覚悟を決めてシュラーゲンを前に掲げて"金剛"を発動する。極光が二人を飲み込む...その寸前に、もしものためにと配置しておいた分身体を極光迫る南雲の前に割り込ませる

 

「操影術・防御形態!」

 原作でも使っていた偽であるが、"空遁・万地在空(我、求める所に存在す)"を使って場所を入れ換えると、影を使って全力で極光を防ぐ。が、

 

 

「なっ?!グオオオオオォォォォッ!」

 その防御を突破して俺は極光を受けてしまうが当たる寸前、咄嗟に刀を目を庇うようにして差し出し"金剛"を使って全身を襲う痛みから咆哮を上げてるが耐える

 

 南雲達が銀の頭に攻撃を加えてくれたおかげで早めに極光が収まる

 

「ぅあ...」

 予想以上の攻撃を受けてしまい、呻き声を上げながら前のめりに倒れこんだ

 

「遠藤(コウスケっ)!」

 俺を呼ぶ声は銀頭の咆哮と共に放たれたガトリングのような凄まじい攻撃の音でかき消された

 

 俺に攻撃が迫っているのか直感が逃げろと警告するが動けない。攻撃が当たる...その寸前に誰かが抱えて助けてくれた。「大丈夫か!?」と近くで叫ぶ声からして南雲が助けてくれたようだ

 

「ユエ、遠藤を回復させておいてくれ」

 俺を下ろすと、それだけ言い残して行ってしまった

 

「コウスケ大丈夫?」

 心配の声に応えようとするが「うぁ」と呻き声をあげることしかできない。そんな俺にユエは神水を口に突っ込んでくれた

 

 極光には肉体を解かす一種の毒のような効果もあるが、神水の回復力は溶解速度を上回っており、魔物を喰い強靭な肉体となったおかげか、時間をかければ治りそうだ

 

 俺は直に治るので、技能の[+顕幻]を発動して南雲に加勢するように伝える。

 

 ユエの遠ざかっていく音と共に俺の意識も遠ざかっていった

 

 

 

 




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アンケートで募集した話は暇なとき書いて出します!次の話は11時頃に出せれば出します!

アニメとか漫画みて書いてみたけど戦闘シーンは難しいです

文才ないなりに頑張って書くので応援お願いします

雫視点ってかクラスメイトたちの話とか興味ある?下手くそでいいなら

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