本当にありがとうございます!
楽しみにしてくれている方がいる限り頑張ります
それではどうぞ!
ユエが仲間となってどのぐらいの時間が経ったのだろうか...あの後、ユエのおかげか順調に階層を突破していき、次の階層で俺達が落ちてきた場所から百階層目になるところまで来た。
その一歩手前の階層で、俺たちは異様な雰囲気を醸し出している階下へと続く階段を前に準備をしていた。自分の装備を確認しながらチラリと二人をみる
南雲とユエは、時間が経つにつれて仲良くなっていき、今では良いパートナー同士だ。
それは結構なのだが、俺がいる時にイチャイチャしないで頂きたい、拠点で休んでいる時には必ず密着しているし、横になれば添い寝の如く腕に抱きつき、座っている時でも背中から抱きつく。
吸血させるときは正面から抱き合う形になっているのだが、終わった後も中々離れようとしない。南雲の胸元に顔をグリグリと擦りつけ満足げな表情でくつろぐ
そのおかげで邪魔になるからという理由で拠点を出て鍛練に時間を割けられたので願ったり叶ったりだ。うん、羨ましくなんかないぞ!
ちなみに今の俺のステータスはこんな感じだ
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遠藤浩介 17歳 男 レベル81
天職:暗殺者
筋力:2058
体力:2148
耐性:2124
敏捷:2569
魔力:1792
魔耐:1792
技能:暗殺術[+短剣術][+隠蔽][+追跡][+投擲術][+暗器術][+伝振][+遁術][+深淵卿][+操影術]・気配操作[+気配遮断][+幻踏][+夢幻Ⅲ][+顕幻]
[+滅心]・影舞[+水舞][+木葉舞]・直感・魔力操作[+魔力放出][+魔力圧縮][+遠隔操作]・胃酸強化・纏雷・天歩[+空力][+縮地][+豪脚]・風爪・夜目・遠目・気配感知・魔力感知・熱源感知・魔力感知・毒耐性・麻痺耐性・石化耐性・金剛・威圧・念話・言語理解
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原作にもなかった暗殺術の派生をみて、にやけていると、武器の整備を終えた南雲が声をかけに来たので、刀を持ち三人で下層へと降りていった
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下層に降りると、まず目に入ったのは無数の強大な柱に支えられた広大な空間だった。柱の太さは五メートル程もあり、一つ一つに螺旋模様と木の蔓が巻き付いたような彫刻が彫られている。天井までの高さは三十メートルはありそうだ
その荘厳さを感じさせる光景に見惚れながらも足を踏み入れる。すると柱が奥に向かって光っていき、全長十メートルはある巨大な扉が姿を見せた。これまた美しい彫刻が彫られており、七角形の頂点に描かれた文様が印象に残る
「...これはまた凄いな。もしかして...」
「...反逆者の住処?」
二人は扉から発せられる異様な気配にうっすらと額に汗を浮かばせている。
「...感じているようだが、一応言っておくと直感が鬱陶しい程に警告してるぞ?」
原作知識があるからではない、ガチで俺の直感の技能はこの先にいる魔物はマズイのだと知らせてきている
「ハッ、だったら最高じゃねぇか。ようやくゴールにたどり着いたってことだろ?」
不敵な笑みを浮かべて答える南雲
「... んっ!」
ユエも覚悟を決めたのか気合いを入れる
そして、全員揃って扉の前に行こうと最後の柱の間を越えた。
その瞬間、扉と俺達の間三十メートル程の空間に巨大な魔法陣が現れた。赤黒い光を放ち、脈打つようにドクンドクンと音を響かせる。
俺と南雲は、その魔法陣に見覚えがあった。忘れようもない、あの日、俺たち二人が奈落へと落ちた日に見た自分達を窮地に追い込んだトラップと同じものだ。
だが、ベヒモスの魔法陣が直径十メートル位だったのに対して、眼前の魔法陣は三倍の大きさがある上に構築された式もより複雑で精密なものとなっている。
「やべぇなこれはマジで」
「だな、なんだこの大きさは? マジでラスボスかよ」
目の前の魔方陣のデカさに軽く引いてると、ユエが力強く言った
「...大丈夫...私とハジメ、コウスケの三人なら誰にも負けない... !」
その言葉に南雲と俺は「そうだな」と返し、気を引き締める
魔方陣の輝きは更に増し、俺たちは目を潰されないように手を前に置き光を遮る。その光が収まると目の前には
体長三十メートル、六つの頭と長い首、鋭い牙と赤黒い眼の化け物。例えるなら、神話の怪物ヒュドラがいた
「「「「「「クルゥァァアアン!!」」」」」
常人ならそれだけで死に至らしめるような凄まじい殺気を放ちながら妙な咆哮をあげる
先制は彼方が取った。赤い模様が刻まれた頭が口を開き、火炎放射を放つ。前方から壁が迫ってくるのではないかという程の密度、しかし三人はそれを右、左、上へと三方向に避ける
初めに反撃したのは南雲で、ドンナーで赤い模様の頭を吹き飛ばすが、白い模様の頭が「クルゥアン!」と叫ぶと元に戻ってしまう。ユエも遅れて緑の模様の頭を炎弾で吹き飛ばすが、また白い模様の頭が元に戻してしまう
知っていた事なので初撃から本命の白い頭を狙って黒刀を振り下ろす...が
「なっ?!」
気配遮断を用いた攻撃を黄色の文様の頭が割って入り、
その頭を一瞬で肥大化させた。そして淡く黄色に輝いて俺の斬撃を受けきった
"南雲、ユエ! 黄色頭からやらないと白頭が狙えない"
"あぁ、見てたが攻撃に盾に回復にと実にバランスのいいことだな "
"...ん、厄介"
"二人が黄色頭に攻撃してくれ、俺がその隙に白頭をやる"
"了解した"
"わかった"
南雲は最高火力のドンナーと〝焼夷手榴弾〟を投げ、ユエは〝緋槍〟を連発する。それをボロボロになりながらも受けきった黄色の頭だったが、所々傷ついてる
白頭に一瞬で近づいた俺は今度こそ攻撃を加え...そんな上手い話があるわけもなく、ぎりぎり他の頭が割り込んできて盾になり、赤頭が炎弾を放ってきた
「ぐおっ!? ...くっ」
"空力"と"影舞"を使ってなんとか燃えカスになるのは回避できたが、左腕をかすってしまって大火傷を負った。直ぐに神水を飲んで回復する
「クルゥアン!」
黄色頭と割って入ってきた緑頭が傷ひとつなく修復する。南雲が〝焼夷手榴弾〟を白頭の上で破裂させると悲鳴をあげる
追い討ちをかけようとした所で、目の端でユエが黒頭と相対しているのが見えた
「(まずいっ)ユエっそいつから離れろ!」
黒頭がユエにデバフをかける前に頭を切り飛ばそうとしたが遅かったようだ
「いやぁああああ!!!」と絶叫を上げるユエ。黒頭は吹っ飛ばしたが、青ざめた表情でくたりと倒れこむユエに青頭が迫る。
大顎を開けていた青頭だったが、次の瞬間には斬りすてられた頭が宙を舞う。即座にその場からユエを抱えて離脱する
"ユエは何があったんだ? "
二体の頭を相手取りながら南雲は念話をとばしてきた
"黒頭の能力がデバフ付与とかで、嫌な記憶を思い出して恐怖状態にでもなったんだろ"
"何もやってこないと思ったらそういうことか"
悠長にしている暇はないらしい、赤頭と緑頭が炎弾の風刃を無数に放ってくる
それを"縮地"と"空力"を使って必死に攻撃をかわす。
「大丈夫か遠藤?」
赤頭と緑頭をドンナーで吹っ飛ばし、〝焼夷手榴弾〟を使って足止めをしてくれた南雲が近づいてくる
「大丈夫だ。それよりユエを回復してやれ
俺は時間を稼ぐ」
「一人で大丈夫か?」
その声を聞き、俺はいつの間にかかけていた南雲特注品であるサングラス擬きをクイッとして不敵に笑う
「ふっ、問題ない...早くしないと俺が全て終わらせてしまうかもしれないぞ?」
南雲は何も言わずユエを抱えて隠れた
「さて、悪しき竜よ覚悟するがいい。疾牙影爪のコウスケ・E・アビスゲート。推して参る!!」
牙突の構えで遠藤...いや、深淵卿は高らかに名乗りをあげた
さて、次の話は深淵卿が戦います!
昨日は忙しかったですが、明日は暇なので続きを22時か前には出したいと思います。
アンケートですが、雫ちゃんの人気がヤヴァイ
それではまた次話で!
雫視点ってかクラスメイトたちの話とか興味ある?下手くそでいいなら
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