深淵卿に憑依しました リメイク   作:這いよる深淵より.闇の主人

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こんばんは〜危ない危ない。一日一話投稿できてますねぇ

誤字ってたり、ん?って思うところがあったら後で直す事にして忘れないうちにどんどん思いついたら書いていきます

リメイク前に追いつきたいぜ!

それではどうぞ


意外な

 

 さて、全員が戦争に参加することが決定したが、この世界の人たちよりも強力な力を秘めているとはいえ、元は平和主義である日本の高校生だ。いきなり魔物や魔人達と戦うのは不可能。戦い方を学んだり、寝泊りをする場所を事前に用意していたとのことで聖教教会本山がある[神山]の麓の[ハイリヒ王国]に向かうことになった。

 

 俺らが呼ばれた聖教教会は[神山]の頂上……雲よりも高い場所にあり、太陽の光を反射してキラキラと煌めく雲海と透き通るような青空という雄大な景色に全員が感嘆の声をあげ、イシュタルはドヤ顔(偏見)で詠唱をした。〝天道〟という俺たちを乗せた白い台座を動かす魔法を使っ時は、初めて見る〝魔法〟に生徒達がキャッキャッと大騒ぎをしていた。

 できれば後輩女子について話を聞きたかったのだが、香織や他の女子達と一緒になって目を輝かせている雫に声をかける事はできなかった。

 

 しばらくすると豆粒ほどだった地上の様子が明らかになってきた。山肌からせり出すように建築された巨大な城と放射状に広がる城下町、あれがハイリヒ王国の王都だろう。

 

 

 いつの間にかグッと握り締めていた手が震える。武者震いなのかそれともテンションが上がっているのか……いずれにしてもこれから起こるであろう事について覚悟を決めるのだった

 

 

 

 ~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 王宮に着くと、俺たちは真っ直ぐに玉座の間に案内された。イシュタルに付いていきながら周りを観察しているが、教会にも負けないくらいの煌びやかな内装だ

 

「お、やっぱり最後尾か」

 

 最後尾にいるであろうハジメと話すために歩くスピードを違和感の無いように落とす……と、予想通り1番後ろにいるハジメに話しかける

 

「?! ……浩介君、どうしたの?」

 

「ちょっと言っておきたい事があってな」

 

「イシュタルさんの事?」

 

「……よく分かったな?」

 

「まぁ、なんかあの人いかにもって感じだったしね」

 

「確かにな。ワンチャン教会自体がヤバイ所だったりしてな?」

 

「ありそうだね。盾の勇者見たばかりだからかもしれないけど怪しいって思っちゃうんだよね」

 

「分かる」

 

 そんなこんなで色々と情報共有? していたが、列から少し離れ過ぎていたので急ぎ足で追っていく、天之河達は巨大な両開きの扉を次々と通っていってるところだった

 

 中に入ると、玉座の前で立ち上がって待っている国王らしい人物と王妃のような女性、リリアーナ、ランデル、甲冑や軍服らしき衣装を纏った人達や文官らしい人たちが数十人も並んでいる

 

 イシュタルが手を差し出すと、国王? はその手をとり、軽く触れない程度のキスをした……思うんだが、こんなおっさん達が手にキスするところとか…………な? 

 

 次に自己紹介を受けた

 

 現在進行形で天之河に熱い視線を送っているリリアーナと香織に見惚れているランデルの名前は覚えていたが、どうやら大して目立たない国王エリヒド・S・B・ハイリヒと、王妃のルルアリアを忘れていたようだ。つーか二人って何かしてたっけ? 

 

 続いてメルド団長やその他の高い地位にある者の紹介が簡単にされていたがメルド以外に興味ないし覚える必要あるか? と思って聞き流しておいた。

 

 その後、晩餐会が開かれ異世界料理を堪能することになる。見た目は地球の洋食と同じようなものだった。原作では何の異常は無かったから大丈夫だとは思うが変なもの(……)が入っていないとも限らないので、チビチビと様子を見つつ食べながら横目でランデルが香織の席へとアプローチしに行っていたものの、手応えが無かったらしくトボトボと自分の席へ戻っていくのを見た俺は心の中でドンマイと言っておいた。

 

 

 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

「さて……と」

 晩餐が終わって解散になると、一人につき一部屋を与えられたので、とある人物を待ちながら机の上に道具を置いていく

 

 棒手裏剣×7、五方手裏剣×6、苦無×4、小柄小刀×1、撒菱(まきびし)×14、目潰し等の投げ物×合計6、薬が少し

 

「アサシンブレードも刀も無い、他のはバックの中か……」

 

 体育無かったし、アサシンブレードくらいなら仕込んでおけたか? なんて考えていると、早めのノックが4回鳴る。待ち人が来たらしいので、扉を開けて招き入れる

 

「ど、どうしたの浩介君?こんな時間に呼び出すなんて——」

 

「おい恵里、おふざけは無しだ」

 

「はいはい、それで? 僕になんか用?」

 

 オドオドとした様子から一変して本性を表す彼女に質問をする

 

「何か持ってきたか?」

 

「ん? …… うわ、そんなに隠し持ってきてたんだ。相変わらずの変態ぶりだね〜うりうり……ひうっ」

 

 ニヤニヤしながら指で脇腹を突き、そんな事を言ってくる彼女に軽くデコピンをすると、その場所を摩りながら渋々といった感じでベッドへと一つずつ置いていく

 

 角指や小型の棒手裏剣、撒菱、苦無、薬、薬、薬

 

「意外と持ってきてたんだな?」

 

「まあね〜、練習しろって言われたからね〜」

 

「練習で学校に持ってくるのかよ……」

 

「……それ、君が言う?」

 

「で、なんだが……もう一つ聞きたい事あってな。あの後輩——」

 

「あの子は光輝君のファンだよ。

 よく扉付近でコソコソしてたから偶然一緒に来ちゃったんじゃない?」

 

「ファン……か……」

 

 原作では確実にいなかった筈だが、俺というイレギュラーがいる事で起きてしまった偶然という事で一旦は納得することにした。

 

「そう言えばさ、戦争に参加する事になったけど……あんな簡単に決めちゃっていいの?」

 

「簡単に決め過ぎではあるが……まぁ、断った事で待遇が悪くなったりだとかがあるから取り敢えずはアレで良かったんじゃないか?」

 

「だねぇ〜と、はいこれ」

 

 聞いてきた癖に適当な返事をして丸薬を二個渡してきた

 

「ナニコレ?」

 

「ビタミン剤」

 間も置かずに即答する恵里へジト目を向けながらデコピンの構えをしつつ「本当は?」と聞く。

 

「チッ、痺れ薬だよ」

 

「何しようとしてんだお前は」

 

「ナニ」

 

「止めなさい。俺が好きなのは雫だって言ったろ」

 

「それなら好きって言えばいいのに……や〜いヘタレ〜朴念仁〜……おやすみ」

 

 いつの間にか荷物を回収していた恵里は最後にそう言い残して自室へと帰っていった。

 

 俺は深い溜め息をつくと、ベッドにぶっ倒れるように眠った。




この作品のメインヒロインはあくまで雫です。恵里さんはパートナー的なアレかな〜

次はステータスプレートのところだから早めに上げられそうです


リメイク前と大分違いますが、引き続き見てくださると嬉しいです。

それではまた明日

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