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シエル

後日談

後日談 - シエルの小説 - pixiv
後日談 - シエルの小説 - pixiv
4,343文字
自己満足なだけのシリーズ
後日談
脳内妄想です
ご本人様とは関係ありません

完全な自己満足です

初夜は違うシリーズで書いたからいいよねの精神
(ごめんなさい)

R-18作品増やすから許して…
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1313310
2024年2月22日 14:58

ずっと好きだった

……知らなかった

どうしても好きだったから
家も周りも、自分も…全部利用してでも一緒になりたかった

……すごいね

信頼を裏切るような真似してごめん

……いいよ

先に手を出したのは……その、俺が悪い

……うん

でも、遠回りした甲斐はあったと思うんだ

……ごめん

好きだよ

……おれも




けどさ、こう言ったらなんだけど…

回りくどすぎない……?




鈍いおれが悪いんだろうけどさ









ぼんやりと目が覚めた

徐々に頭も覚めてきて……昨日の記憶が蘇った


あぁぁぁぁ!!


叫び出したい衝動を必死に抑える


でも、でも……!


は、恥ずかしい!!


あ、あんな、今までないくらい、醜態を晒した

泣いて、泣いて、泣きまくった
声も抑えることなんてできずに喘ぎまくったと思う


その姿を、全部、ユタカさんに見られながら

抱かれていたのだ


それだけじゃない

知らなかったとはいえ、とんでもない勘違いをしていた


無理
無理や


じ、自害するか?


このままでいられるほど自分は正気か?

過去を振り返ってどうだ?
胸を張れるか?
いい思い出か?



んなわけない



自分の情けなさが露呈しすぎだ
嬉しさが上塗りされるぐらい酷い


やっぱり死ぬか…?




……好きな人と両想いになったのに?


だめやろ
せっかく付き合えたのに

まずは落ち着いて状況整理だ

昨日のおれは…好きな人と両思いになって…

そのまま…


『気持ちいいか…?』


バチンと自分の顔をはたいた

事実だけど
とりあえず今だけは思い出すな


『大丈夫だから…俺に集中しな』


あかんって
思い出したらまずいんだってば


『隠さないで全部見せて』


暴きまくったくせに!!
見ないでって言っても押さえつけてきたやん!


『ここがいい?』


嫌だって言ったのに!!
何回も言ったのに!


『もう一回だけ…』


嘘つき!!
なにが優しくするや!!
何回したと思ったてんのや!!



いっぱいされたし
もっとやられて

いじめられた



初めてなのに……!






…………本当に、一旦落ち着こう


深呼吸だ
冷静になろう


…ユタカさんは部屋に居ない

どこ行ったんだろう…?
何してるのかな…


今日は休日で助かった

学校なんてあった日には間違いなく休んでた
普通に行けん
そんなメンタルは持ち合わせていない

というか……服は?

今は何も着ていない状態だ

昨日ユタカさんに脱がされてその辺に投げ捨てられたまま?
確認したいが腰が痛すぎて起き上がれない

少しでも動くと痛みが走る

大人しく天井を見つめてるしかない


時間すら見れないのか……
暇だなぁ


はぁ…、と息を吐く


すご…かったな……

昨日…

一生忘れないかも

何も分からないおれに、
本当に文字通り身をもって教えてくれた
何もかもユタカさん任せだった

組み敷かれて、暴かれて、一緒に……


ガチャ、と鍵が開く音がした

「ユーイチ…?」

ユタカさんが帰ってきた

なんの心の準備もなく、目が合ってしまった

今、ものすごく恥ずかしいし
顔が赤いと思う

「おはよう」

にも関わらず素敵な笑顔をおれに向けてくる

いつもとは何か違う雰囲気と声色

嫌でも思い出される
昨日の出来事

本人を前に耐えられなくて布団で視界を塞いだ

「あらぁ…ユーイチくん」

ベットが少し揺れた
ユタカさんが座ってきたみたいだ

「気持ちよかった?」

いきなりなんちゅうこと言うんや…!
分かってて聞いてるやろ!!

「ずっと泣いてたよな」

誰のせいやねん!!

「可愛かったなぁ…」

知らない!
可愛くない!

「ユーイチの身体は素直で…」

「も、もう言わないでっ……!」

顔から布団を外して言葉を遮った
カッスカスの声で余計に恥ずかしかった

「やっと見たな」

「え、あ…」

からかわれたし、誘導された…

ニッコニコなユタカさんが目の前にいる

「いじわる…」

また顔を隠そうとしたら、布団を掴まれて止められた

「ユタカさん…?」

「好きだよ」

ぐっと押し黙る

やめて…
唐突に…
ほんとに死んじゃう…

「可愛いな」

頬にキスを落としてきた

「俺、幸せや」

「………そう」

この素っ気ない返事が、今の精一杯だった

「起きられる?」

「むり、かも…」

「ご飯食べるやろ?」

起き上がらせてくれるみたいだけど…

「す、ストップ!」

「なんや?」

「服を…」

あー…、とバツの悪そうな顔をした

「俺のでいい?」

頷いた

そういえば…今更だが身体が綺麗だ

ぐちゃぐちゃになったのに……

ユタカさんしかおらんよな、
ユタカさんが清めてくれたんか…

情けないやら恥ずかしいやら悲しいやら
色々なものに苛まれる

「これなんかどう?」

「うん……」

この際なんだっていい
着れればいい

手を伸ばして取ろうとしたが、ニヤニヤしながら遠ざけられた

「着替えさせてあげる?」

「結構です!!」

思いっきり断ってやった
なのに変わらずニヤニヤしてる

「ユタカさんの変態っ!」

「そうかなぁ?」

そうだよ…!

「向こう見てて!」

「えー?」

「いいから!」

「お互い全てをさらけ出して愛し合った仲やん〜」

「早く向いて!!」

わざわざ言わないでよ!
ほんと性格悪いよね…!

「き、嫌いになるよ……」

「…それは困るなぁ」

余裕そうに笑われて、ユタカさんは服を置いておれに背を向けた

…自分の幼稚さが浮き彫りになっただけだった

ユタカさんのせいだから
からかってくるから…
おれは悪くないもん…

1人で言い訳しつつ、ゆっくりと、これでもかってくらい丁寧に起き上がる

そうするとあんまり痛くない

気を抜くと痛い目見そうだったから油断せずに着替え始める

ユタカさんの服…大きいなぁ
合わないから色んなものが余る
捲ればいいか…

「終わった?」

「うん」

「………」

「なに…?」

くるっと振り返ってジッと見てくる
なんだろう、何か変かな……

「体は?痛くない?違和感は?」

「……ゆっくり動けば、別に…違和感はあるけど…」

「そうか…」

どこが、なんて聞かれなかったことに感謝した

「立てへんよな?」

「うん…」

「じゃあ昼飯持ってくるわ」

もうそんな時間なのか…

ぼーっとしているとクッションを渡された
腰あたりに使いな、と言われたのでその通りにした

「何食べたい?」

「スープがいい…」

「分かった」

頭を撫でられて、ユタカさんは部屋から出て行った

と思ったけど……

「あ、お前…」

「坊ちゃんとお話させてなぁー」

「…余計なこと言うなよ」

「勿論」

代わりに部屋に入ってきたのは幼なじみだった

「よぉ」

「幸四郎…」

「ははっ、すげー声」

あ、バレるかも…
こんなの知られたら死ぬほどからかわれる…

「最初に言っとくわ、全部お見通しや」

え、

「やっとくっついたかー」

おみとおし…
ぜんぶ…

全部!?

「えっ、え…なんっ……ぇ?」

盛大にパニックになる

バレた
見られた
恥ずかしい
からかわれる
なんで知ってるの…!?

ぐるぐると頭の中を走り回って、逃げ道がない

「抱かれましたって顔してるぞ」

「し、してない…!」

「嘘つくなよ、気持ちよかったか?」

兄貴と同じこと聞くな!!

「初夜の感想は?」

「うるさい…!」

兄同様、弟もおれをからかって遊んでくる

なにこの兄弟!

「随分と情熱的やね」

トントン、と首を叩いていた

首…首……

『ユーイチ…』

あっ…
噛まれて吸われた……

すぐさま首を押さえる

「こ、これは…」

「散々された?」

「ほ、ほんと静かにして!」

思い出すからやだ……!

「幸四郎嫌い…!」

「またまたぁ〜」

「ほんとに嫌いになるから!」

「可愛い坊ちゃんやなぁ」

ぽん、と頭に手を置かれた
睨みつけるため顔を上げると、屈託のない笑顔を向けてきた

「両想いおめでとう」

………落差がひどい

おかげで毒気が抜かれてしまった

「最初からそう言ってよ…」

「からかうの楽しくてな」

最低…

「お義兄ちゃん」

「うわ…」

ないわ
気持ち悪い

「普通のにして、あと…そこまで行くか分かんないし…」

「は?まだ寝ぼけてんのか?」

「バッチリ起きてるよ!」

「兄貴から逃げられると思ってんの?」

別に逃げるつもりはないけど…

そんな真剣な顔で言われることなん…?

「……なにしに来たの?」

「そりゃあ男を知った坊ちゃんの顔を見に来たんよ」

なんでそういうこと言うんだろ……!

おれは死ぬほど恥ずかしいのに!!

「帰ってよ!」

「嫌で〜す」

ユタカさん早く帰ってきて!
幸四郎追い出して…!

「…兄貴がこの部屋の鍵を持ってる」

「か、鍵…?」

「先生から貰ってた」

「それって…」

この前の件で……?

「大丈夫や、祐一が心配することは何もない」

「……うん」

「オレも締め上げたんやで」

……聞かない方がいいよね

なんか怖いし…

「だから安心して過ごせ」

おれ、何もしてないな…
2人にしてもらってばっかりだ

俯いていると、また頭を撫でられた

「まぁ…適度にオレのことも構ってな」

「…絡みに来るの間違いでしょ」

「よく分かってるやん」

ちょっと不服
だけど心地いいな…

「おい、あんまユーイチに触るなよ」

「ユタカさん…」

帰ってきたユタカさんに温かい野菜スープとスプーンを渡された

「今までヘタレだったくせに急に彼氏面しやがって…」

「正真正銘の彼氏やけど?あと誰がヘタレだ」

「違うんか?」

「違うけど?」

目の前で起きている兄弟喧嘩を見ながら食べ始める

胃に優しいの選んでよかった
おいしいな


「祐一、ホンマに兄貴でええんか?」

「俺がええんやろ?なぁユーイチ?」


関係性は劇的に変わったけど、
中身はあんまり変わってなくてホッとした


「うん、ユタカさんがいい」

「せやろ〜!」

「けど、幸四郎も好き」

「オレも〜!」



「「は?」」


睨み合ってハモっていた



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脳内妄想です
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2024年2月22日 14:58
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