警告
警告
- 所謂炎上に関する記事です。
- 加筆修正の際は、他所のそれらと同様に然るべき慎重さ・冷静さ・中立性をお忘れなく。
- 本記事は項目の肥大化とその内容に伴いアサシンクリードシャドウズの本記事から隔離したものです。騒動に関して、該当記事への追記はおやめください。
概要
概要
まず『アサシンクリード』とは、UBISoft(以下「UBI」)によるアサシン(暗殺者)を主役とした潜入アクションゲームシリーズである。
シリーズを重ねるごとに様々な時代や地域が題材に選ばれ、2024年11月15日発売予定の『アサシンクリードシャドウズ』ではシリーズで初めて日本が舞台になることが発表された。
日本のアサシン的存在と言えばなんと言っても「忍者」であり、それを主人公とした作品は10年前から熱望されてきたのだが、本作の主人公はオリジナルキャラのくノ一と、実在はしたが小姓(雑用係)であった弥助であった。
勿論そうした存在を主人公に据えてはいけないという決まりはないが、近年のポリティカル・コレクトネス(以下「ポリコレ」)を意識して、あえてテンプレ忍者像を外して女性や黒人を主人公に捻じ込んだ可能性が浮上(なのでこのような記事名になっている)。
にもかかわらず、トレーラー映像や関係者の発言には、ポリコレに真っ向から反する日本を侮辱しているかのような内容まで散見されたため、国内外の各方面から失望・怒り・批判が寄せられる事態となり大炎上へと発展したのである。
この手の炎上にありがちなパターンとして、制作側の対応も火に油を注ぐものでしかなかった。
無知ゆえにトンデモ外国描写になったり、初めからファンタジー路線を売りにしていたのであればともかく、確信犯的に史実を捏造しておきながらあくまで「これは本当に日本で起きた事」と釈明する姿勢を貫いたがために増々反感を買っており炎上の勢いが収まる気配がない。
事実、この炎上以降UBIの株価は約15%下落しており、洒落にならない状況と化している。
このような惨状になった主な理由として以下の事が挙げられているが、公式やそれに味方する勢力が自ら炎上の火種や燃料を次々に投下していく為、記事に載せ切る事が出来ない程である。
(この記事も炎上関連の情報が余りにも多すぎる為に分割されたようなものである)
1.日本が舞台なのに弥助というニッチな主人公設定。しかもその理解すら誤っている節がある
1.日本が舞台なのに弥助というニッチな主人公設定。しかもその理解すら誤っている節がある
彼がポリコレの為に抜擢された可能性は前述。
「弥助」の記事にもある通り、彼は宣教師によって日本に連れて来られた奴隷であり、定着した理由も「織田信長に買われたから」でしかなかった。
彼自身についての歴史上における資料はとても少ないにもかかわらず、公式は弥助を「圧制者から日本を救う伝説の侍」と誇張表現している。
弥助が侍だった根拠はなく、百歩譲ってそうだと仮定しても侍=忍者ではないため、今度はアサシンと碌に繋がらなくなる。
そもそも「圧制者」とは何を指すのか、一度は天下を取った信長の小姓ならむしろ圧制を敷く側ではないのかなど、疑問は尽きない。
ちなみに「侍」の元ネタらしきものはあり、在日イギリス人のロックリー・トーマスという人物が自身の憶測も含めて書いた本の内容によると見られている(母国を中心に割とヒットし、真に受けている人も多いという)。結局フィクションである。
2.開発陣とそれを擁護するメディア陣の失言
2.開発陣とそれを擁護するメディア陣の失言
大手ゲームメディアの『IGN』の韓国系アメリカ人記者の失言
「アジア人の役割に別の人種が入るのをもっと見たい」と言い出しただけでなく「アジア人がアジア人的な役に抜擢されるのは時代遅れ」といった暴論を展開した。
以降もIGNやIGNJapanの他、UBIに味方する記事が出ることがある。
3.雑すぎる歴史考証
3.雑すぎる歴史考証
弥助以外の設定も突っ込みどころ満載であった。
2024年5月15日公開された映像紹介トレーラーでは、
- 桜と青田と芒と鶴が同時に登場し、四季の統一感が皆無。
- 安土城の天守の畳が正方形(江戸時代に薩摩藩から琉球王国に伝えられて、現地で独自に発展した「琉球畳」と呼ばれる畳)。天井や障子も妙にクソでかい。
- 家臣たちは全員胡座ではなく正座(正座を推奨したのはやはり江戸時代の徳川家光)。縁石にも普通に乗り上げている。
- 信長は板張りに座らせる。森蘭丸も信長と同じ壇上にいる。上座もへったくれもない。
- 奈緒江の刀を背中に差し込んでいる。
- 神社の境内で線香を焚く。
- 甲冑姿のまま町中を歩く弥助と、それを尊敬の眼差しで見る子供。当時の感覚でもそんな奴がいたら怖がられたよ。
- コレクターエディションの特典フィギュアで弥助の幟にこの時点では存在しないはずの豊臣家の家紋を付けている。
など、日本人なら不自然としか思えないような描写がされていた。
もっとも甲冑姿で町中を歩くことに限っては「鎧などの戦闘服姿で街を歩くゲームは珍しくないし、ゲームだから仕方ないのでは」という意見もあり、歴代のアサクリ主人公も(暗殺者なのに)かなり周囲から浮いた服装をしてはいた。
歴史以前に根本的な日本の環境すら理解できていないのだが、ゲームディレクターは「織田信長のような実在した歴史上の人物や当時の出来事を忠実に描いているので、封建時代の日本を舞台にゲームを楽しみながら、この素晴らしい時代について学ぶことができます」と豪語(参考)している。
このようにUBIは意地でも「史実を基にした」という趣旨の主張を続けている為、「文化盗用」や「歴史修正主義」といった批判も出ている。
ただ当のUBIは自身に向けられた多くの批判に驚き戸惑っていたらしく、6月11日の4gamerの記事では「ネガティブな意見が多かったですが,肯定的な意見も少なくなかったとは思います」と言っており、弥助を侍という事にした件については「あくまでゲームは歴史事実を絡めたフィクションですから」「弥助については知られていないことが多く,そこに肉付けしていくことも主人公として魅力を感じます」などとも発言している。
もっとも、そう言ったのもまた、上記のディレクターである。
UBIは再調査を東京と大阪の2つのスタジオの人間に依頼している。
4.プレイ動画の問題点
4.プレイ動画の問題点
6月11日にもプレイ動画が公開されたが、
- 相変わらず四季の統一感ゼロ。桜が咲いているところに田植えをし、何の根拠もなしに弥助が「豊作だな」と答えている。道端には柿が転がっている。
- 足軽を斬首する弥助。しかも町中でも平気でやる(これはシリーズ全体を通して言えることである筈なのだが、本作のディレクターが「日本特有」と答えていた記事が出ていた)。
- そんな弥助にお辞儀をする庶民。だから怖いって。
- 弥助が刀を右から引き抜いている(この時代の武士は利き手を問わず左から抜くのが基本)。
- 弥助の戦闘BGMがヒップホップ調。
- 村の入口に鳥居。
- 金棒で頭を粉砕。倒れた敵への追い打ちにも頭を狙う所があった。
- ドレッドヘアーのまま兜を着用。兜の緒もきっちり縛られていない。
などとまるで成長していない。
更に海外メディア『Video_games』インタビュー記事にて、本作のディレクターが斬首などに関する質問に対し、「So looking at death was a day-to-day occurrence in that period, and the way most people died in Japan during that time is clean decapitations.(当時、死を目の当たりにすることは日常茶飯事でしたし、当時の日本ではほとんどの人が首をきれいに切られて亡くなっていました。)」などと答えていた。
戦国時代における斬首は戦での手柄を証明する為の行為か処刑ぐらいなものであり、町中での斬首はする意味も必要性もない(そもそも人の手による斬首は相当な技量がないと綺麗に切る事が出来ない)。
つまり「戦国時代に首を斬られるのが当たり前」「当時の日本では殆どの人が首をきれいに斬られて亡くなった」というのは完全な誤解であり、アサクリ開発陣はこのような誤解を史実扱いして世界に広めてしまった。
「きれいに首を切」る技術は日本では江戸中期にあたる1792年にフランスで開発されたギロチンによって普及したため、開発陣はUBIの母国にあった歴史も混ぜてしまった可能性がある。
5.炎上鎮静しようにも裏目に出る
5.炎上鎮静しようにも裏目に出る
日本向けと逆効果
「史実に忠実」「日本特有」など散々言いたい放題なUBIだったのだが、世界各国からの猛烈な批判に驚愕し、何とか鎮めようと必死になっていた。
その一種として日本に向けたインタビュー記事や動画では「フィクション」という言葉を強調し、日本を味方に付けようとしていた。
(日本は他と比べて擁護派が多かったように見えたのだと思われる)
しかし、IGNJapanのインタビュー動画に出ていたディレクターが、またも問題発言をしてしまう。
開口一番から「フィクション」という言葉を何度も口に出していたのだが、歴史考証が雑すぎる所しか見せてないにもかかわらず「日本史に詳しい方にぜひ楽しんでいただきたい」と発言。
更に弥助についての資料が少ないという事を語るも「数少ない史実から作り始めることでストーリーチームはより自由に物語を構築できます」と何故か日本の歴史の資料が少ないと言っているかのような発言をした後に「歴史の空白を私たちのストーリーで埋めたわけです」と悪びれもなく語った。
日本に限らず紙という記録媒体を持つ東アジアは歴史記述に熱心な文化を持ち、同時代に羊皮紙を用いてた西洋と比べても歴史資料の数と精度で圧倒的に勝るため、今や戦国時代は日本人の歴史研究家でも容易に手を出せるジャンルではなくなっている。
故に弥助の歴史記述が少ないのはそれだけ彼に特筆すべき活躍も出来事も無かったからに他ならず、そこに「空白を埋める」という行為は捏造以外の何物でもない。
これらの発言に対して日本人が怒りや皮肉を込めたコメントをしていた事が、海外のSNSで話題となった。
それでもUBIは未だに史実アピールを諦めていない様子であり、インタビュー動画内でも「史実や歴史的人物を踏まえて作ったフィクションですね」などと発言していた。だからこそ「日本史に詳しい方にぜひ楽しんでいただきたい」と言ったのだろうが、踏まえている証拠がない。
日本向け映像に中国字幕
UBIが公開した日本向け映像に中国語と思しき字幕(台湾や香港など使われている繁体字)があった。
映像自体は非公開となったが既に情報が拡散されている。
尚、公開された映像にも問題点がしっかりとあり、その中の一つとして弥助が筆で「勇」という字を書くシーンがあるのだが、縦書きの巻物の下端から書くというあり得ない挙動をしている。
つまりは何らかの政治的メッセージがあったと言うよりも、そもそも日本語がどんな言語なのかを把握していない可能性が濃厚である。
この一件に限らず、アジアの文化を十把一絡げに軽視しているとしてアジア圏にも炎上が広がっている。
特に韓国の場合、反日感情が根強い分日本史研究も熱心であり、中でもこの後の時代に秀吉の朝鮮出兵という自国のアイデンティティに関わる事件が起きているため、その発端ともなる戦国時代には一層関心と理解が高い。
これによってUBIは(政治家達が四苦八苦している)日中韓を団結させるという偉業を成し遂げたなんて揶揄される事も。
そうした各国の事情を差し引いても、その国の歴史文化の象徴を盗用し事実を歪める姿勢は、各々に複雑な歴史を歩んできたアジア各国にとっては容認できるものではなく、次に被害に遭うのは自分たちではないかと強い警戒心を呼び起こしている。
そもそもUBIのアジア軽視が指摘されたのはこれが初めてではない。
アサシンクリードヴァルハラでアジア版だけ流血表現が事前告知無く規制されていたことについて、UBIは中国のユーザー向けに「日本の規制に合わせた」などと語っており、後に日本向けにも「日本で発売するため関係機関(名前は出さず)との話し合いの結果規制することになった」と説明した。
しかしCEROが「そのような事実はない。そもそも過去作と同程度の流血表現のもの提出され、Z指定(18歳以上対象)で審査を通過していた」と発表し、UBIは慌てて「調査した結果、社内の問題だった」などと訂正した。
この一連の出来事の中で、UBIがフォーラムでの漢字の使用を禁止したため、規制を批判する中国人ユーザーへの締め出し行為であるとして中国でも炎上しており、東アジアでのUBIへの不信感はすでに高まっていたと言える。
6.次々に出てくるボロ
6.次々に出てくるボロ
コンセプトアートにも問題があった事が発覚している。
まず、町の描写には明治時代初期に撮られた町人などの写真をそのままトレスして使用していた。使われた写真はネットで調べればすぐに見つかるものであり、無断使用の可能性も同時に浮上している。
しかもトレスすら失敗していたものがあり、「素材を左右反転して取り込んだ結果、着物が左前になった傘職人」なんてものも見付かっている。
別のコンセプトアートには戦国時代に存在しない筈のボランティア団体「関ヶ原鉄砲隊」(この団体を知らずとも、関ヶ原の戦いが本能寺の変の18年後の1600年である事は日本史の基本であろう)の画像が写っており、同じく無断使用の可能性もある。団体はUBIに抗議の文章を送ったが、数日後に謝るどころかコンセプトアートから削除して隠蔽工作をしている。
更に別のものには奥多摩の祠、春日大社の灯篭、龍門石窟(中国)の盧舎那仏像、そして工事現場用のトラロープなどを描いている。
そうかと思えば平安神宮の応天門(應天門)と金閣寺を合体させたような建物も造ってしまっており、やはりアジア全体を舐めているレベルの杜撰さを披露している。
7.他の作品では
7.他の作品では
「なぜ黒人の侍が駄目なんだ!」「他のゲームだってそうだったろ!」といった意見はただの論点すり替えでしかなく、このような煽りに流され過ぎると事態の本質が煙に巻かれてしまう。
繰り返すが、炎上の主な要因は傲慢としか言いようのない製作者の失言の数々、及び史実考証を売りにする姿勢に対して杜撰すぎるゲーム内容の出来栄えであり、炎上を引き起こしたのはUBIの自業自得に他ならない。
例えば『仁王』では証拠となる記録のある外国人の武士を主人公のモデルにしている(家康の下について7年ぐらい経った後、その間の功績を称えられて家名や領地を与えられた)。
それ以前に仁王シリーズは妖怪が跳梁跋扈する架空の日本が舞台で、完全にファンタジーである。
因みに仁王では弥助をモデルにしたと思われる鎧姿の黒人も登場したが、「サムライになろうとした」という台詞から察するに、やはり侍になれなかった存在と解釈しているようだ。
続編にあたる『仁王2』では「ヤスケ」がNPCとして登場し「サムライ」と表現されているが、前述のとおりファンタジーであるうえ、ムービー中の台詞を見るに役職としての侍というよりも武士道など精神的な面を指している可能性が高い。
全編を通して外国語で会話しており日本語を書く描写なども存在せず、簡単な日本語の命令を聞くことはできてもそれ以上の読み書きができたかは不明である。
真田広之が主演・プロデューサーを兼任(そもそも真田は制作陣からオファーが来た時「日本人役には日本人が演じ京都から時代劇に精通したスタッフを雇えるなら出演する」と条件を付けてきたためプロデューサーも兼任することになった。)した『shogun』は「欧米人の偏った旧来の演出に則らず、日本人のみで歴史考証やセッティングや演技をして作品の精度を上げる」という手法に徹し、これが功を奏して世界的にヒットした。
そもそもポリコレとは本来そのような手法を指していたものであり、今のUBIの姿勢はかつての白人至上主義を黒人至上主義に置き換えただけと言っても過言では無い。だから他のポリコレ推進派からも殴られたのである。
もっとも、この際に一部のネットユーザーが「なぜ黒人の将軍が登場しないんだ」と苦言を呈していた事もまた事実である。
曰く「日本の北部にはアイヌという肌の黒い人種が存在した」「サカノウェ・タムロ・マロという明らかに黒人名の将軍が既に居た」「黒人の将軍を出さないのは人種差別だ」という、目を疑いたくなるような無知から来る発言が悪目立ちし物議を醸した。
更にAI生成画像を駆使して黒人のサムライの家族写真を捏造し、証拠として添付して日本史に疎いと思われる欧米文化圏に印象操作を行おうとしていた(幕末から明治にかけて撮影された「古写真」に詳しい人から見れば、佩刀の仕方がでたらめであるなど、明らかにウソとわかるものである)。
近年のフェイクニュース問題を見れば分かるように、事情に疎い人ならば簡単に鵜呑みにしてしまうのが現代のネット文化であり、塵も積もればこの手の歴史改竄による被害は軽視していいものではない。
そもそもとして武士というのは階級身分であり、それっぽいことをしていれば武士というわけではない(ヨーロッパで貴族の服を着ただけでは貴族を名乗れないのと同じである)のだが、それを理解していない外国人が多い。
余談
余談
- 『アサシンクリード』の世界において日本というのは何も最近になって始まったものではなく、かなり前の段階から設定は生まれていた。
2009年発売の『アサシンクリードⅡ』ではyonaguni(恐らくは与那国島の海底地形)の名前が表れていたり、2012年に発売された『アサシンクリードⅢ』のオープニング映像においては日本を匂わせる描写もあった。
その時に一緒に映し出されていた絵が古代エジプトのホルスの目、ギリシア文字のオメガと神社の鳥居だったため、「オデッセイの次の作品の舞台は日本なのではないか?」とファンの間で考察されていた(実際に発売されたのはヴァイキングの物語であるアサシンクリードヴァルハラだったが)。
また『アサシンクリードIV』で閲覧できる資料には、デズモンドの先祖が室町時代の日本にもいたことが分かっている。
また、日本が大きく描写されたのはかつて配信されていたiOS専用ゲーム『アサシンクリード メモリーズ』と呼ばれるもので、そこには戦国時代のアサシンヤマウチ・タカが登場していたり、フランシスコ・ザビエルがテンプル騎士団の一人として日本に上陸したり、望月千代女がテンプル騎士となったり、武田信玄がシリーズを通して登場する秘宝「エデンの剣」を手にしていたり、織田信長がその秘宝を手にしたものの最期はアサシンによって暗殺され、豊臣秀吉もアサシンに敗れ、徳川家康がアサシン教団の支援を受けて関ヶ原の戦いに臨む……などなど日本要素がてんこ盛りな内容のものであった(当然日本以外の要素もあった)。
アサシンは信長から奪った秘宝を中国(明)の同胞へ送っているが、この時代の中国はシャオ・ユンが教団を復興させてアサシン優勢の時代だったため、その点で過去作とも繋がっている。
配信時期が短かったためファンの間でもマイナー中のマイナーな作品ではあるが、このような設定が作られたため『シャドウズ』発表時は大いに期待されていた。
実際の『シャドウズ』と『メモリーズ』の繋がりは当然ナシ(公式発表)。どうしてこうなった。
ちなみにアサクリ世界では幕末までアサシン教団と江戸幕府の繋がりは続いており、テンプル騎士団の支援を受けた明治政府によって終わりを迎えるというシナリオになっており、それは別作品(小説。未邦訳であったが近日刊行予定)によって語られている。
ヤマウチ・タカという名前も中々洒落ており、歴代アサシンクリードの主人公と同じく名前に鷹の名を冠している。
「何故シャドウズの主人公はヤマウチ・タカじゃないんだ!」となるのは無理からぬ反応であり、これが「女性と黒人」と判明した瞬間から燃え始めた大きな要因となっている。
- 今回の騒動を受けて直近で発売された和風オープンワールドゲーの『Ghost_of_Tsushima(PC版)』、『ライズオブローニン』の(元々高かった)株が爆上がりするという謎の現象が起きる。
『Ghost_of_Tsushima』は「日本(とその歴史)が舞台」「ステルスアクション」「海外産」と共通点が多く見受けられ、発売前からも「和風アサクリ」と評されるなど比較され続けてきた。
なお、これらの作品も発売当初は海外のユーザーからは「日本の歴史に忠実でない」、「日本に配慮していない」などの批判をされた事もあった。
実際、舞台となる鎌倉時代には存在しなかった装束や建築様式が多数登場するものの、これらは史実を理解した上での意図的な演出である事がはっきりと言及されている。
何より本作と違うのは、日本と他のアジア諸国を混同したような描写が存在しない(元寇がテーマだったので、元軍に占領された地域にはモンゴル式のテント等がある)ことで、日本と時代劇へのリスペクト、そして入念な調査を行なったことを証明している。
また、主人公の精神性が侍らしくない点を指摘されることもあったが、彼の精神性のモチーフは鎌倉武士だとされており、海外ではその存在があまり知られていなかったために起きた誤解である。
また『ライズオブローニン』の方は自由度が非常に高いキャラクリエイトや史実の捏造と見せかけた徹底した完成度の高い歴史考証の再現から国内外で高い評価を受けている。
現在では有志によって、本作の発売中止を求める署名運動が立ち上がった。「署名なんか意味あるのか?」「発売中止なんて本当に実現するのか?」と思う方もいるだろうが、重要なのはUBIへの意思表示のために当事者らしく毅然とした行動を起こすことである。
署名サイトの当該ページは以下よりアクセス可能。