計算問題は、途中の式変形をしっかり確認することが大切です。
一つずつの式がどのように計算ができるかを考えながら、計算を進めましょう。
問題
次の計算をしなさい。
(2/15)×5+6−(−3)
さまざまな計算が混ざっています。
落ち着いて計算をしていけば、正しい答えを出すことができるはずです。
解説
今回の問題の答えは、「9+2/3」(もしくは29/3)です。
また、途中の計算式は次のようになります。
(2/15)×5+6−(−3)
=2/3+6−(−3)
=2/3+6+(+3)
=2/3+9
=9+2/3
それぞれどのような式変形をしたのか詳しく確認をしましょう。
計算の順序
四則演算の混ざった計算では、通常次の順で計算をします。
(1)掛け算・割り算の計算
(2)足し算・引き算の計算
今回の問題では、掛け算の「(2/15)×5」から計算です。
分数と整数の掛け算
「(2/15)×5」の掛け算を考えましょう。
整数の掛け算「×5」の部分は、分子に掛け算をします。
よって、「(2/15)×5」の計算を分母と分子に分けると、次のようになります。
分子:2×5
分母:15
つまり、計算すると「10/15」となり、さらに約分をして「2/3」となります。
上記は、分子の「2×5」を計算して、その後約分をしましたが、約分をしてから掛け算でも構いません。
(「分子:2×5、分母:15」の時点で、分母・分子を「5」で割る)
足し算・引き算の計算
掛け算部分を計算したことによって、元の計算式は「2/3+6−(−3)」となります。
足し算・引き算だけの式なので、前から計算しても良いですが、「負の数の引き算」があるので、先にこちらを計算しましょう。
「6−(−3)」は、「負の数を引く」という計算です。これは、次のように変換が可能です。
「負の数を引く」は「正の数を足す」と等しい。
したがって、元の計算は次のようになります。
2/3+6−(−3)
=2/3+6+(+3)
最後は順に足し算をしましょう。
整数部分は「6+(+3)=9」
小数部分は「2/3」だけ
したがって、整数部分と小数部分を用いた帯分数で表すと「9+2/3」(9と2/3)です。
これは、仮分数で表すことも可能です。(仮分数:分子が分母以上の数になる分数)
9×3+2=29より、
9+2/3
=(9×3+2)/3
=29/3
仮分数では、「29/3」が答えです。
まとめ
一つひとつの式変形は難しいものではありません。
しかし、途中で計算ミスをすると正しい答えには辿りつかないので、しっかり確認をしながら計算を進めましょう。
計算が苦手な方は、何度も繰り返し練習することで習熟度を高めることが可能です!
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文・編集:SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
監修:堀口智之(ほりぐち ともゆき)
和から株式会社代表取締役
大人のための数学教室「和」(なごみ) 創業者
大人の数トレ教室 代表
一般社団法人ビジネス数学協会 理事
2010年に、日本で初めて「社会人専門の数学教室」を創業。講師40名、累計受講者20,000人を超えるほどに成長。日本最大級数学イベント「ロマンティック数学ナイト」の企画・創設。延べ10万人以上が参加。2022年に、youtube「大人の数トレチャンネル」を本格稼働を開始。約1年でチャンネル登録者数4万人を超えるまで成長。
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