計算問題は繰り返し練習することで、習熟度を高めることができます。
特に、さまざまな考え方が必要となる計算問題は、練習に最適です。
今回は、そのような問題に挑戦してみましょう。
問題
次の計算をしなさい。
(7/16)×12−7−(−4)
一つひとつの計算は難しくないはずです。
しかし、正しい手順で計算しなければ、答えを求めることができません。
まずは、自分自身で答えを出してみましょう。
解説
今回の問題の答えは「9/4」(もしくは「2+1/4」)です。
また、途中の計算式は次のようになります。
(7/16)×12−7−(−4)
=(21/4)−7−(−4)
=(21/4)−7+(+4)
=(21/4)−3
=(21/4)−12/4
=9/4
どのような手順で計算をするのか順に確認をしていきましょう。
計算の順序
四則演算の混ざった計算では、通常次の順で計算をします。
(1)掛け算・割り算の計算
(2)足し算・引き算の計算
今回の問題では、掛け算の「7/16×12」から計算です。
分数と整数の掛け算
「7/16×12」の掛け算を考えましょう。
整数の掛け算「×12」の部分は、分子に掛け算をします。
よって、「7/16×12」の計算を分母と分子に分けると、次のようになります。
分子:7×12
分母:16
つまり、計算すると「84/16」となり、さらに約分をして「21/4」となります。
上記は、分子の「7×12」を計算して、その後約分をしましたが、約分をしてから掛け算をするということも可能です。
(「分子:7×12、分母:16」の時点で、分母・分子を「4」で割る)
足し算・引き算の計算
掛け算部分を計算したことによって、元の計算式は「21/4−7−(−4)」となります。
引き算だけの式なので、前から計算しても良いですが、「負の数の引き算」があるので、先にこちらを計算しましょう。
ここで、取り出してくる計算は「−7−(−4)」です。「7」の前の「マイナス」も一緒に考えます。
「−7−(−4)」は、「負の数を引く」という計算です。
これは、次のように変換が可能です。
「負の数を引く」は「正の数を足す」と等しい。
つまり、
−7−(−4)
=−7+(+4)
=−3
と計算ができます。
最後の計算は「21/4−3」です。
整数と分数の足し算なので、通分をしましょう。
(通分:異なる分母を同じ数に揃えること)
「−3」は「−3/1」と分数で考えることができます。
これの分母を「4」に揃えましょう。
−3
=−3/1
=−12/4
よって、元の計算式は
21/4−12/4
となります。
これは分母が「4」と同じになっているので、分子だけを計算します。
分子:21−12=9
したがって、答えは「9/4」です。(帯分数にして「2+1/4」でもよい)
まとめ
計算の順序、分数の掛け算・足し算、負の数の計算など、注意すべき点が多くありました。
しかし、一つひとつはすでに知っている内容のはずなので、途中でミスをしないように計算を進めなければいけません。
何度も繰り返し練習をしてみましょう!
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文・編集(監修):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
分数が混ざった計算にもう一問挑戦!