計算法則を正しく理解していれば、どのような計算式でも答えを導き出すことができます。
今回は、さまざまな考え方が混ざった計算式に挑戦してみましょう。
問題
次の計算をしなさい。
8+(−10)+3/4×5
計算の順序、分数の掛け算、負の数など、注意すべき点がいくつかあります。
正しく答えを求めることができるでしょうか。
解説
今回の問題の答えは、「7/4」(もしくは「1+3/4」)です。
また、途中の計算式は次のようになります。
8+(−10)+3/4×5
=8+(−10)+15/4
=(−2)+15/4
=(−8/4)+15/4
=7/4
どのように計算をしたのか、順に確認をしていきましょう。
計算の順序
四則演算の混ざった計算では、通常次の順で計算をします。
(1)掛け算・割り算の計算
(2)足し算・引き算の計算
今回の問題では、掛け算の「3/4×5」から計算です。
分数と整数の掛け算
「3/4×5」の掛け算を考えましょう。
整数の掛け算「×5」の部分は、分子に掛け算をします。
よって、「3/4×5」の計算を分母と分子に分けると、次のようになります。
分子:3×5
分母:4
つまり、計算すると「15/4」となります。
約分ができる場合は、約分をしますが、「15/4」はこれ以上約分はできません。
足し算・引き算の計算
掛け算部分を計算したことによって、元の計算式は「8+(−10)+15/4」となります。
足し算だけの計算式なので、前から順に計算をします。負の数に注意をしましょう。
8+(−10)=−2
次の計算は「−2+15/4」です。
整数と分数の足し算なので、通分をしなければなりません。(通分:異なる分母を同じ数に揃えること。)
「−2」は「−2/1」と分数で考えることができます。
これの分母を「4」に揃えましょう。
−2
=−2/1
=−8/4
よって、計算式は
(−8/4)+15/4
となります。
これは分母が「4」と同じになっているので、分子だけを計算します。
分子:(−8)+15=7
したがって、答えは「7/4」です。(さらに帯分数にして「1+3/4」でもよい)
まとめ
間違えやすいのは、分数の計算や負の数の計算です。
計算が不安な方は、途中式を書いて進めていくと良いでしょう。
繰り返し計算練習し、算数・数学を得意にしましょう!
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文・編集(監修):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」