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★壺井栄「二十四の瞳」(にじゅうしのひとみ)全35回予定 朗読:藤澤 恵麻(ふじさわえま) 「二十四の瞳」は、単なる教師と子供たちとの触れ合いを描くだけではない。戦前の出会いに始まり、次第に日本が戦禍に巻き込まれ、教え子を戦地に失い、貧困に翻弄されて家族のきずなや学ぶ場、校友を失う子供たちと主人公・女先生との半生を、瀬戸内海ののどかな島を舞台に、戦争の悲劇を真正面から見据えた反戦文学になっている。1952年に雑誌に連載され、のちに1954年、1987年に映画化された。テレビドラマ化もたびたびされており、NHKでは1974年に少年ドラマシリーズで放送化されている。 ◆「二十四の瞳」の背景 反戦児童文学の名作とされるが、文体は常に子供たちに目線を注いできた壺井栄の優しい視線が強く感じられる。栄は、裕福でもない小豆島の醤油樽職人の五女として育ち、家には兄妹10人、引き取った身寄りのない子を含めて12人の子供たちがいた。一家20人近くの大所帯の中、子供たちに分け隔てなく愛情を注ぐ祖母、両親の姿が「二十四の瞳」につながっていく。そして、人を非人間の如く扱い、戦禍に向かわせた日本軍国主義を生涯憎み、“反戦”を貫いた彼女の作家人生のベースになってゆく。 ★朗読:藤澤 恵麻(ふじさわ えま) 1982年12月26日生まれ。香川県高松市出身。大学在学中、「non-no」(集英社)モデルオーディションでグランプリを受賞、専属モデルとしてモデルデビュー。その後、NHK連続テレビ小説「天花」(2004年度前期)のヒロインに抜擢され、女優デビュー。映画や舞台などにも出演。 2019年には連続テレビ小説「なつぞら」にゲスト出演した。2017年に結婚、現在は二児の母。 ★壺井栄(つぼいさかえ) 1899年香川県小豆郡(小豆島)の生まれ。少女時代から病弱だったが文学には好んで接した。高等小学校卒業後地元で働いていたが、隣村出身の詩人・壺井繁治と知り合い、上京して1925年結婚。林芙美子や平林たい子ら多くの作家たちと親交を持ち、見様見真似で作品執筆をするようになり、夫や周囲の計らいで同人誌や機関誌に載るようになる。1928年以降、雑誌などへの掲載が続くが、佐多稲子から児童文学の執筆を勧められて、1938年「大根の葉」を発表して評価され、その後多くの作品を執筆するようになる。そして、1952年に「二十四の瞳」を発表して“小豆島”の名を全国に知らしめた。 1961年以降、喘息に苦しめられ、入退院を繰り返しながら1967年6月、喘息発作で亡くなった、享年67歳。

出演者・キャストほか

  • 朗読
    藤澤 恵麻
  • 朗読
    藤澤 恵麻

放送

  • NHK FM

    毎週月曜~金曜 午後9時15分

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