発達障害が関係する事実がマスキング処理されると、発達障害が関係する事案の「報道被害」を受けた者は、社会的信用を回復できなくなり、名誉を毀損…

アーカイブされた 2024年6月26日 00:53:08 UTC

発達障害が関係する事実がマスキング処理されると、発達障害が関係する事案の「報道被害」を受けた者は、社会的信用を回復できなくなり、名誉を毀損され続ける


旭川市教育委員会は、黒塗り(マスキング処理)を施した理由について「ご遺族の意向や本市個人情報保護条例等を踏まえた」などと説明したが、この判断は、大失敗だった。
何故ならば、文春オンラインによる「報道被害」を受けた者たちが、事実を覆い隠すマスキング処理によって、社会的信用を回復できない状態となり、また、それによって、文春オンラインの偏向報道を鵜呑みにした多数のネットユーザーや一部の市民から、名誉を棄損され続けているからだ。
個人情報保護法は、原則、個人の権利利益を保護する為に遵守すべきだろう。
しかし、文春オンラインの取材を受け、偏向報道のネタを提供し続けてきた遺族が、報道被害を受け続けてきた者達の権利利益を一切無視して、個人情報保護法や「敬愛追慕の情」を盾に、事案に密接に関係する事実を隠すよう求めることや、自己に都合が悪い事実を覆い隠すよう求めることは、道義的に許されない
「旭川市教育委員会は、遺族が納得するまで、説得し続けるべきだった」と、私は確信を持って言える。
先述した報道被害があまりにも深刻だからだ。
このような所業が罷り通る社会になれば、しがない活動家が、たまたま手に入れた「黒塗りのない報告書」を公開したことによって引き起こされる社会不安よりも、遥かに深刻な社会不安を引き起こすだろう。
「そんなことになってしまう危険があるなら、発達障害児との関わりは持ちたくない」と考える者が次々と出てくるに違いない。
教師たちだって「やってられるか」と思うだろう。
そうなれば、発達障害者支援法の目的である「障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現」など夢のまた夢である。
また、個人情報保護法では、個人情報を「生存する個人の情報」と定義しているため、亡くなった女子生徒は保護の対象ではない。
なぜ、このような条件下で、黒塗りだらけの報告書になってしまったのか、全く理解できない。
何らかの強い忖度が働いたのか、あるいは、そうせざるを得ない状態にまで追い込まれてしまったのか。
いずれにしても、深い闇を感じざるを得ない。
いじめ撲滅.COM

尚、黒塗りのない報告書を検証した結果、マスキング処理(黒塗り)がされていた部分は、主に
1 発達障害が関係する事実についての記述
2 母親の申告及び要求についての記述
3 記事の誤りについての記述
4 関係生徒の人物像についての記述
5 自死に至った過程についての記述
であった。

重大事態ガイドライン及び個人情報保護法関連

いじめの重大事態の調査に関するガイドライン
第1 学校の設置者及び学校の基本的姿勢
○ 重大事態の調査は、民事・刑事上の責任追及やその他の争訟等への対応を直接の目的とするものではなく、いじめの事実の全容解明、当該いじめの事案への対処及び同種の事案の再発防止目的であることを認識すること。学校の設置者及び学校として、調査により膿を出し切り、いじめの防止等の体制を見直す姿勢をもつことが、今後の再発防止に向けた第一歩となる。
第7 調査結果の説明・公表
○ いじめの重大事態に関する調査結果を公表するか否かは、学校の設置者及び学校として、事案の内容や重大性、被害児童生徒・保護者の意向、公表した場合の児童生徒への影響等を総合的に勘案して、適切に判断することとし、特段の支障がなければ公表することが望ましい。学校の設置者及び学校は、被害児童生徒・保護者に対して、公表の方針について説明を行うこと。
第8 個人情報の保護
(結果公表に際した個人情報保護)
○ 調査結果の公表に当たり、個別の情報を開示するか否かについては、各地方公共団体の情報公開条例等に照らして適切に判断すること
○ 学校の設置者及び学校が、調査報告書における学校の対応や、学校に対する批判に係る記述を個人情報と併せて不開示とした場合、学校が事実関係を隠蔽しているなどと、外部からの不信を招く可能性がある。学校の設置者及び学校として、「各地方公共団体の情報公開条例等に照らして不開示とする部分」を除いた部分を適切に整理して開示すること。学校の設置者及び学校は、いたずらに個人情報保護を盾に説明を怠るようなことがあってはならない

個人情報の保護に関する法律
第一条 この法律は、デジタル社会の進展に伴い個人情報の利用が著しく拡大していることに鑑み、個人情報の適正な取扱いに関し、基本理念及び政府による基本方針の作成その他の個人情報の保護に関する施策の基本となる事項を定め、国及び地方公共団体の責務等を明らかにし、個人情報を取り扱う事業者及び行政機関等についてこれらの特性に応じて遵守すべき義務等を定めるとともに、個人情報保護委員会を設置することにより、行政機関等の事務及び事業の適正かつ円滑な運営を図り、並びに個人情報の適正かつ効果的な活用が新たな産業の創出並びに活力ある経済社会及び豊かな国民生活の実現に資するものであることその他の個人情報の有用性に配慮しつつ、個人の権利利益を保護することを目的とする。
第二条 この法律において「個人情報」とは、生存する個人に関する情報であって、次の各号のいずれかに該当するものをいう。
3 この法律において「要配慮個人情報」とは、本人の人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪の経歴、犯罪により害を被った事実その他本人に対する不当な差別、偏見その他の不利益が生じないようにその取扱いに特に配慮を要するものとして政令で定める記述等が含まれる個人情報をいう。

個人情報の保護に関する法律施行令
(要配慮個人情報)
第二条 法第二条第三項の政令で定める記述等は、次に掲げる事項のいずれかを内容とする記述等(本人の病歴又は犯罪の経歴に該当するものを除く。)とする。
一 身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む。)その他の個人情報保護委員会規則で定める心身の機能の障害があること。
二 本人に対して医師その他医療に関連する職務に従事する者(次号において「医師等」という。)により行われた疾病の予防及び早期発見のための健康診断その他の検査(同号において「健康診断等」という。)の結果
三 健康診断等の結果に基づき、又は疾病、負傷その他の心身の変化を理由として、本人に対して医師等により心身の状態の改善のための指導又は診療若しくは調剤が行われたこと。
四 本人を被疑者又は被告人として、逮捕、捜索、差押え、勾留、公訴の提起その他の刑事事件に関する手続が行われたこと。
五 本人を少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)第三条第一項に規定する少年又はその疑いのある者として、調査、観護の措置、審判、保護処分その他の少年の保護事件に関する手続が行われたこと

個人情報の保護に関する法律施行規則
(要配慮個人情報)
第五条 令第二条第一号の個人情報保護委員会規則で定める心身の機能の障害は、次に掲げる障害とする。
一 身体障害者福祉法(昭和二十四年法律第二百八十三号)別表に掲げる身体上の障害
二 知的障害者福祉法(昭和三十五年法律第三十七号)にいう知的障害
三 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(昭和二十五年法律第百二十三号)にいう精神障害(発達障害者支援法(平成十六年法律第百六十七号)第二条第一項に規定する発達障害を含み、前号に掲げるものを除く。)
四 治療方法が確立していない疾病その他の特殊の疾病であって障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成十七年法律第百二十三号)第四条第一項の政令で定めるものによる障害の程度が同項の主務大臣が定める程度であるもの

発達障害者支援法
(定義)
第二条 この法律において「発達障害」とは、自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定めるものをいう。

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