(『国際秘密警察 鍵の鍵』)
ゴードンのジンをギムレット
ではなくトゥワイスアップで
飲みながら、『国際秘密警察
鍵の鍵』(1965/東宝)をエィメ
ザンプライムで観る。
お目当ては、三橋達也の007
ボンドとの演技対比もあるが、
メインは21才時の浜美枝の演
技だ。
『黄金の七人』(1965)の主人公
ロッサナ・ポデスタ以外とする
ならば、浜美枝さんが絶対に
モンキー・パンチ先生の名作
『ルパン三世』(原作1967~69)
の峰不二子のイメージベース
だろう。
作品完成発表連載の時代の時間
軸からみて間違いないと思われ
る。
「国際秘密警察」シリーズは映
画マニアしか知らないだろうマ
イナー作だが、海外では和製
007として意外と人気がある。
翌年1966年にはウッディ・アレン
が本作「鍵の鍵」をパクって映画
を製作した。
そしてその流れに乗って、何と
浜美枝さんは本家本元の英国の
著名映画007シリーズの日本編
のボンドガールに抜擢された。
それが1967年。
史上初の日本人のボンドガール。
そしてそれ以降は日本人のボン
ドガールは現在まで誕生してい
ない。
浜美枝さん(本名浜田美枝子)
は、中学卒業後、都内で東急
バスの車掌さんになったが、
あまりにも可愛すぎる車掌さん
として路線バスで有名になり、
映画界の目に留まった。
そして16才で映画初出演にして
主役の座を射止めた。
青春映画。
彼女は1960年代、フランスで
は特に人気があった。
何度もフランスの映画監督か
らオファーもあった人。
純日本人だが、なんともおフラ
ンスなイメージを持つそれまで
にいない女優さんだった。
当時このような洋風顔は「美人」
とはされずファニーフェイスと
呼ばれた。今でいうブスカワだ。
だが、西欧人と同じ特徴の顔立
ちをしている。離れ目ちゃんで
口が大きい。笑うとスマイル
マークのような口になる。
現代では一般的にカワイイ顔と
なるが、1960年代では稀有な
存在だった。
それゆえか、海外では大人気。
彼女の出演の邦画がフランス
語で吹き替えされたりする程
の人気だった。
日本美人タイプではないが、
1960年代当時の日本人とし
てはまるでハーフのような
面立ちでファニーフェイス
ながらとてもキュートな人
だった。
ただ、世の中、美人や可愛い
女性には一つの定理がある。
10代の浜美枝さん。
それは、美人や可愛い女性は
子どもの頃からカワイイのだ。
これ絶対不動の動かぬ定理。