セクハラ男性講師を野放しにしたお茶の水女子大学の異常な「隠蔽体質」
SNSを中心に「炎上」状態になっているお茶の水女子大学講師の神山翼氏を中心とするセクハラ・アカハラ疑惑とその隠蔽問題について、発端から現在に至るまでの簡単な流れをまとめました。
本件は筆者のもとに20名以上の関係者から証言が集まったことで急速に注目された事件ですが、そもそもなぜ神山翼氏のアカハラについて多数の証言が集まったのか、どのような経緯で注目されるに至ったのかを含め、時系列順に解説していきます。
発端:神山翼氏の「男性は原罪を背負ってる」発言
もともと神山翼氏は女性に対するアファーマティブ・アクションを強く主張するフェミニスト男性として知られていました。ただしその主張には批判も多く、「男女間格差の解消のため若年男性がワリを食うのは仕方ない」という差別的な主旨の発言をして炎上するなど、良くも悪くも度々SNSで目立つ振舞いをする教員として知られていました。
そんな神山翼氏がかつてない大炎上をするに至ったのが、表題の「男性原罪」発言です。6月17日に神山氏は「男性は女性に対して『原罪』を背負っているのだから、我が身を犠牲にして女性に尽くさねばならない」という趣旨の発言を行い、特に若い世代を中心として大きな批判が集まります。
神山氏は過去にも「若い男性がワリを食うのは仕方ない」「アファーマティブ・アクションはトロッコ問題の類題」といった趣旨の発言を繰り返しており、ジェンダー・ギャップの解消のためには特に「若い男性」の犠牲が必要であると繰り返し主張してきました。しかし一方で神山翼氏は1988年生まれの36歳と「若者」と呼べる歳では既になく、さらにお茶の水女子大のテニュア教員という安定した職に就いています。こうした氏の態度や立場から「神山翼は安全圏から若い男性にだけ犠牲を強いる卑劣な性差別主義者ではないか?」という批判が集まったわけです。
さらに「原罪」という表現についても批判が集まります。言うまでもなく原罪とはアダムとイヴが主に対して犯した罪であり、その罪により人類は楽園から追放され一生涯を苦難の中で生きることを主に宣告されます。
しかし若い男性に「原罪」があるというのはあまりにも不合理な主張です。女性に対するセクシャルハラスメントが常習的に行ってきたのも、女性に対する就学・就職差別を行ってきたのも、若い男性ではなく(神山氏のような)中高年以降の男性です。神山氏の発言は「高齢男性の罪を若年男性に一方的に押し付ける」ものでしかなく、こうした面からも神山翼氏に対する批判が噴出します。「原罪」発言はSNSのみならずブックマークサイトなどにも取り上げられ、広く注目を集めていきます。
証言1:神山翼氏の女子高生セクハラDM問題
こうした騒動の最中、筆者のもとに1件のDMが届きます。曰く、
「神山翼は過去女子高生にセクハラまがいのメッセージを送り続けるなど性的不品行が目立つ人物で、こうした人間が若い男性に向けて『原罪』などとのたまっているのが許せない」
という趣旨の証言です。神山氏が女子高生に対し熱烈な性的アプローチを繰り返していた証拠画像も添付され、さらに詳しく話を聞くと神山氏と近しい人々にはよく知られたエピソードであることもわかりました。
個々の文面をじっくり見てみると、
など妻子がいる身であるにも関わらず、女子高生相手に激しい求愛行動に出ていたことがわかります。当時の神山氏は29歳です。
さらに最終的に先方の女子高生からDMを晒されるという行為に出られており、「○○の彼氏としてふるまうから!」「ちゅうしたいえっちしたい(泣)」などの神山氏のメッセージは、仲の良い男女同士のやり取りというよりは神山氏からの一方的な性的アプローチであることも示唆されます。
本件についてSNS上で情報提供を求めたところ、神山氏と近しい者の間ではよく知られた話であるという証言がさらに複数集まりました。
また驚いたことにお茶大の神山研究室の女子学生の間でも本件はかなり知られていたらしく、「ちゅうしたいえっちしたい(泣)」という文面をもじった「ちゅえ(泣)」というあだ名が神山氏につけられていたという証言も学生から寄せられています。(まぁこれについては若干同情しますが)
証言2:神山研究室における不適切関係とアカハラ問題
女子高生セクハラDM問題についてのツイートを契機に、なぜか筆者の元に神山研における女子学生との不適切関係やアカハラ問題に関する証言が急激に集まり始めます。
おそらくお茶大生内のグループチャットなどで筆者のツイートが共有されたからではないかと想像しているのですが、現時点まで既に20通を超える学生や教員や研究者からの証言が集まっており、やや奇妙なことではありますが筆者のTwitterアカウントがお茶大アカハラ問題の告発窓口のような様相を帯び始めます。
無論のこと「証言」と言えども匿名アカウントからのものも多く、どこまで信憑性があるのか筆者としても悩んだのですが、多くの証言者の主張が細部に至るまで見事に一致しており、複数の証言者によって裏付けられた主張についてはかなりの程度まで信頼できるのではないかと判断しました。
ここからはこれまでに集まった証言を元に、神山研における不適切関係やアカハラ問題、それらに対するお茶大の異常なハラスメント対応について解説していきますが、本稿ではあくまで複数の証言者によって裏付けられた主張のみを掲載していることにご留意ください。複数の証言が集まらなかったため掲載できなかったヤバい話はさらに大量にあります。そこらへんを念頭に置きつつお読みください。
神山翼氏と女子学生の不適切関係
最も大量の証言が寄せられたのはこちらの問題についてです。
神山翼氏は平素から女子学生との距離が近く、研究室の飲み会で女子学生に性的な質問をする、特定の女子学生と近い距離で触れ合いたがるなどの行為が目立っており、多くの女子学生の顰蹙を買っていました。
さらに神山氏は自分の研究室に所属する女子学生Aと恋人のような関係を築いており、それは神山研はおろかお茶大理学部ひいては他大学の研究者の間ですら広く知られていたようです。
特に神山研における女子学生Aとの距離感は明らかに異常で
・飲み会のあと女子学生Aのみは自宅まで神山翼氏が送迎する
・学会出張でも神山氏と女子学生Aのみが同じホテルに泊まる
・神山氏と女子学生Aのみが出張時同じ飛行機に乗り他の学生は別
など、公然たる「研究室妻」のような関係を築いていたと多くの証言者が主張しています。前述のように神山翼氏は既婚者であり、多くの女子学生らの面前で堂々と不倫関係を疑わせる行為に及んでいたことは多くの関係者を戸惑わせていたようです。
こうした神山研内部の不適切関係は、個人間の関係に留まらず神山研の他の学生を巻き込んだアカハラ問題へと発展していきます。
不適切関係に端を発する神山研の「学級崩壊」
上記のような不適切な関係があると、どうしても特定の学生のみ親身に指導・教育し、他の学生はおざなりになる…といったことが生じがちです。神山研もその例に漏れず、女子学生Aのみが神山翼氏に熱心に指導され、他の学生との待遇に差が出る…という状況に陥ったようです。
こうなると、贔屓されている「研究室妻」たる女子学生Aと、他の学生の間に亀裂が入ることは避けられません。次第に神山研内の学生間の人間関係が悪化し、また神山翼氏とA以外の学生との関係も悪化していきます。
こうした状況で、女子学生Aは「他の学生からいじめられている」と神山翼氏に主張。これを受けて神山氏は他の学生を激しく叱責し「Aと仲良くしないなら指導はしない」などと通告しますが、他の学生は「あまりに一方的だ」として反発します。
こうして神山研は
神山翼&女子学生A vsその他女子学生
という構図に二分され、一種のサークルクラッシュ的な状況へと転がり落ちていきます。A以外の女子学生と神山氏の関係性は拗れに拗れ、神山氏はA以外の女子学生に対する卒論・修論指導をネグレクト。終いには卒業を控えた修士学生に対して、神山氏が誓約書の提出を強制するという中々聞いたことのない事態に発展していきます。
こうした事態が積み重なった結果、神山研の学生らはアカデミック・ハラスメントを大学当局に訴えはじめ、神山研は実質的に学級崩壊。神山氏も心身の体調を崩し、一時は演習や授業が行えない状態にまで陥ったようです。
あまりに情けない話ですが、このタイミング大学当局が然るべき対応を行えばここで話は終わっていたかもしれません。しかしお茶大当局はテニュア教員である神山翼氏を庇いだて女子学生側に全ての責任を押し付ける形で事態の収拾を図るという信じられない対応に出ます。
証言3:お茶大ハラスメント相談室の機能不全
神山翼氏の不適切関係に端を発する神山研の学級崩壊は、前述のように卒論・修論指導のネグレクトという事態にまで発展。神山研に所属する女子学生の研究生活に深刻な影響を与え始めます。
こうした事態を受け、神山研の女子学生複数はお茶の水女子大学のハラスメント相談室に対応を依頼しました。しかしここでさらに異常な対応を受けることになります。ハラスメント相談室に相談した内容が教員サイドにだだ漏れになっており、神山氏のアカハラを大学に相談したことを激しく叱責されるという結果になったのです。
「個室で5時間ほど叱責」
「途中で泣きながら『帰りたい』と言ってもドアを塞がれ、怒鳴られて部屋から出させてもらえませんでした」
というのは大学のハラスメント対応としては俄かには信じがたい蛮行ですが、証言は一件だけでなく、さらに神山研のアカハラ問題以外でも同様の異常な対応をされたという多数の証言が寄せられ始めます。
多くの証言者の主張をまとめると、
・ハラスメント相談室が独立性を保てていない
・相談内容が加害側教員に筒抜けになっている
・ハラスメント相談室に相談したことを長時間叱責される
・ハラスメント相談室の担当者がハラスメント常習者
という状態がお茶大ハラスメント相談室においては放置されていたようです。
ちなみにハラスメント相談室の担当者は近藤恵教授だったという証言が複数届いていますが、偶然にも2か月ほど前にお茶の水女子大学は50代教授にアカデミック・ハラスメントで戒告処分を下しています。
無論、この処分対象者が近藤恵教授という確証はありませんが、仮に近藤恵教授であるならあまりに軽すぎる処分と言わざるを得ないでしょう。戒告は言うまでもなく懲戒処分の中では最も軽いものとして規定されています。仮にこうした異常なハラスメント相談の在り方を築いた根本的責任が近藤恵教授であるなら、一般的な民間企業であれば懲戒免職レベルの不祥事であることは間違いありません。
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神山研のアカハラ問題を告発した女子学生らは、こうしたお茶大の異常なハラスメント対応によって口を塞がれます。しかし中には諦めず、神山研の問題をお茶大内の匿名Slack「Ochat」で告発した学生もいました。
しかし「Ochat」においても、告発は当局側に封じられます。
Ochatは学内の匿名フォーラムですが、アカハラ問題についての告発は「度が過ぎていると匿名開示」として匿名性を保証されず、暗に告発をやめるよう圧力をかけられていたようです。その後、上述のようにOchat投稿者は近藤恵教授に長時間軟禁されOchatの件も含め叱責されるに至るわけで、ハラスメント相談室のみならずOchatについても匿名性がまったく担保されていなかったことがわかります。
皮肉にもOchatにおける匿名告発の弾圧はお茶大生内部で「プチ炎上」のような状態になったらしく、神山研の問題が広くお茶大生に知られる切っ掛けになったようです。しかしハラスメント相談室も、学内匿名フォーラムも、まったく頼りにならないということが周知されてしまい、お茶大内部でも学内のアカハラ問題に対する告発は諦めムードが漂っていました。
そんな最中、筆者が神山翼氏の女子高生セクハラDM問題をTwitter上で暴露したことで「インフルエンサーに対する情報提供」という最後の手段に出るお茶大生が続出し、今回のような結果になったのだと推測しています。
以上がお茶の水女子大学における神山研のアカハラ問題とお茶大ハラスメント相談室の異常対応についての証言内容のまとめとなります。繰り返しお伝えしておきますが、あくまで本稿は「複数の証言者」によって裏付けられた主張のみを掲載していることにご留意ください。証言者がひとりしか集まらなかったため掲載できなかったヤバい話はさらに大量にあります。
多くの証言を概観する限り、本件は神山翼氏個人の問題というよりはお茶大のガバナンスそのものに最大の問題があるように思います。お茶の水女子大学はジェンダー教育で著名な大学ですが、その内情がこれではいくら口先で綺麗事を語っても何の意味もありません。言うまでもなく女子学生の教育支援に最も必要なのは「女子枠」に代表されるアファーマティブ・アクションではなく女性がハラスメントに脅かされず安心して学べる環境作りです。
口先で男性に「原罪」を説き女性優遇を主張する男性教員が、裏では女子学生にセクハラやアカハラを繰り返しており、それを大学ぐるみで隠ぺいしていたというのでは女子教育も女性活躍もクソもありません。
本件に関わっていたお茶大関係者は己が所業を心より恥じよ、とアンチ・フェミニスト代表として申し上げておきます。
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以下ではマガジン購読者に向けて、神山研アカハラ問題について筆者なりの所見を述べさせていただこうと思います。端的に言ってしまうとチンポ
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