去年の12月に日本で唯一タイの地獄寺を研究している方がガイドを務める「タイの地獄寺ツアー」に参加しました。
「タイの地獄寺ツアー」では一番最初にスパンブリ県にあるワットパイロンウアという地獄寺を訪問。
ここは個人的に以前訪れたことがあるのですが、地獄寺のコンクリート像は日々タンブンしている(徳を積む)村人たちによって姿を変化させています。
地獄寺なのでここで作られるコンクリート像は基本的に地獄に堕ちた罪人だけ。
そして去年の12月にツアーで訪れた時には、当時LGBTに対しての発言で世間を騒がせていた某国会議員のコンクリート像が出来ていました。
※下に追記あり(2019年10月&12月)
某国会議員のコンクリート像
某国会議員の像がこちら。
みんなで写真を撮っています。
裸体を晒す人々の中に一際目立つブルーのスーツ(?)を着込む某国会議員。
右半身は人間のままですが左半身は本性(?)が露呈しています。
舌が長めです。
舌の先は羊の首輪に繋がっていて、まるで羊に引きずられているようです。
羊は「善」で山羊は「悪」
キリスト教の聖書の中では羊は「善」とされています。
そして山羊は「悪」とされています。
どうしてこう思われるようになったのかはわかりませんが、羊はふわふわしててメーメー鳴いて、どっちかと言えば可愛いですよね。
逆に山羊は大事な手紙も食べちゃうし、やけ細ってて、たまに悪魔の使いみたいな役をやらされてしまいます。
英語には「偽善者」「良い人のふりをした悪い人」意味で
a wolf in sheep’s clothing
という慣用句が使われるくらいなので、羊と山羊に対するイメージがよっぽど違っているのでしょう。
※2019年10月追記
羊は「オオカミ少年」からの引用だそうです。
(つづき)というデザインが決まり、作られました。羊は「オオカミ少年」からの引用で、タイの子供達が親しんでいる物語なので視覚的にわかりやすくなるというお坊さんからのアドバイスで作られました。
— 磯村暖 (@OhayouDog) October 7, 2019
像を作ったのは日本人のアーティスト
実はこのコンクリート像を作ったのは日本人アーティストの磯村暖さん。
台北からそのままNYへ行き、9月からの半年間の滞在に向けて下見もしてきました。NYのクィアカルチャーに関してもリサーチしたい旨を@JUNNAKAYAMA に伝えたところ、超ドープなお引き回しをして頂きました。 #stonewall50 のパレードにも参加しました。 pic.twitter.com/ro0YOIk2kR
— 磯村暖 (@OhayouDog) July 5, 2019
そしてバンコクの展示と同時期にタイのスパンブリー県にある地獄寺として有名なワットパイローンウアで地獄の亡者の彫刻を作るために滞在制作をしていました。 pic.twitter.com/WOcQRvYpNV
— 磯村暖 (@OhayouDog) 2018年9月6日
2018年の7月にこの某国会議員が「新潮45」に載せた寄稿文にLGBT差別と取られる発言があり、それに呼応してこの像を建造したんだとか。
なんというか、局所的なイデオロギーで行動・発言する人はあんまり多くの支持は集めることが出来ないようですね。
あいちトリエンナーレ関連で話題に
※2019年10月追記
あいちトリエンナーレ関連でこの記事がツイッター上で話題を読んでいますが、磯村さん本人が補足をツイートしていたのでここにコピペします。
作者です。その記事初めて見ましたが、補足しておくとその彫刻にその議員さんの名前のキャプションはつけていません。またタイにおける地獄の表現の変遷から、地獄に落ちると定義されるものが時代や社会の変化によって変わるという所に着目しているのでシンプルな勧善懲悪的な意識でも作っていません。
— 磯村暖 (@OhayouDog) October 7, 2019
彫刻には名前が付いてないそうですが、時期的には十中八九あの議員かなあと思います。
「地獄に落ちると定義されるものが時代や社会の変化によって変わる」という点に着目して作ったそうですが、個人的にはあの議員は今後どの時代や社会においても地獄に落ちそうな気がします(しかし地獄に落ちるということが本人にとって一体なんの意味があるのか?)。
最終的には体の半分が某国会議員で体の半分が地獄の亡者でベロが鎖に繋がれていて羊がそれを引っ張っているという、僕だけでは到底思いつかないような彫刻を作ることになりました(目下制作中です)。年内に日本でもアーカイブを公開したいと思います。 pic.twitter.com/MMjCQ9kv73
— 磯村暖 (@OhayouDog) September 6, 2018
(このツイートは2019年12月15日前後に削除されてしまいました。)
作者ご本人からの指摘がありましたので記事タイトルと内容を一部変更しました。
※追記(2019年12月)
ご本人?かと思われる某国会議員さんに伝わってました。
「お会いしたい」とありますが会ったら多分ビンタしそうだからやめたほうが良いでしょう。
ちなみにこのツイートの反応はこちら。
精進します。すみません。
「明らかに名誉毀損」
すみません。
だぎゃーさんによると訴訟できるレベルだそうです。
杉田議員はお釈迦さまの母上(摩耶)の生まれ変わりだったのですね。
名誉毀損で悪魔に連れ去られて地獄に落ちます。
めちゃくちゃです。
これが福島瑞穂議員と辻元清美議員なら表現の自由の範囲だそうです(ナゾの論理)。
えっ誰?
ツイッター民は本当に面白いですね。



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