【NHK取材アーカイブ】
２０２０年１２月に放送した、
NHKラジオ深夜便・人権インタビュー「あなたは悪くない」。

自身もDVから逃れ、現在はDV被害者や困窮する女性の支援を行う、
NPO法人女のスペース・おん代表の山崎菊乃さん。

DVを受けていた時は、自身が暴力を受けていることも気づかず、
「自分が悪い」「自分には力がない」と思っていたという山崎さん。
その時の経験を詳細に語ってくださいました。
DV防止法もない時代、命がけで逃げたシェルターで「あなたが受けているのは暴力ですよ。暴力は犯罪です。あなたは悪くない」と聞いて、目からうろこがぼろぼろぼろって落ちる思いだったそうです。
シェルターのスタッフに付き添われ生活保護の申請などを行い、暴力のない日々を送るようになり、暴力によって閉じ込められていた自身の感性が自由になりました。好きな色も、好きな食べ物も、見たいテレビも思い出し・・・人生を楽しめるようになりました。

現在は、女性の人権を守るNPO法人・女のスペース・おんで代表を務めています。
「あなたは暴力から逃れられれば、あなたらしく生きていける、才能も発揮出来る、自由になれるという事を言いたい。あなたを守る制度も法律もあるし、一緒に考えて行く支援者もいるから、という事を伝えたい」
とインタビューを力強く締めてくれました。
ＤＶ防止法ができた意義と同時に、
被害者が”逃げ回る”ことを求められる、現在の制度の課題についても語ってくれています。

放送後には、「自分も被害を受けていたかもしれない」「もしかしたら妻に長年DVをしていたかもれない、これからどうすればいいですか」という問いあわせが、ＮＰＯにたくさん寄せられたそうです。それを聞いて、取材して制作し放送してよかったと思いました。何よりも、自身のつらい経験も含めメッセージを発してくださった山崎さんに感謝いたします。

放送はこちらから→
（２０２０年１２月放送）
スタジオ部分：新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、ＤＶの増加が懸念されています。現在ＤＶ被害女性の支援を行う一方、内閣府のＶＤ対策の委員も務めている山崎さんですが、自身もかつて夫の暴力から逃れ避難した一人でした。暴力を受けていた山崎さんが声を挙げるその力の源は「あなたは悪くない、あなたなら出来る」と励まし続けてくれる人たちの存在でした。
本編：

https://drive.google.com/file/d/14pBIRHcg9kTXyTBNlIVAncAelzfWIci3/view?usp=share_link