分数の計算においても、「掛け算・割り算を優先」といった計算法則は同じです。
ただし、分数の場合には他にも注意すべきポイントがあります。
今回はその中でも、「分数同士の掛け算」の計算方法を確認してみましょう!
問題
次の計算をしなさい。
5/12×3/10×8/15
三つの分数を掛け算します。
注意すべきポイントは約分です。
解説
今回の問題の答えは「1/15」です。
途中の計算式は次のようになります。
分数同士の掛け算の場合、分母は分母だけで掛け算、分子は分子だけで掛け算をします。
分子:5×3×8
分母:12×10×15
ここで、このまま掛け算をして「120/1800」とすることも可能です。
しかし、数字が大きくなってしまい、この後の約分も必要です。
そこで、
分子:5×3×8
分母:12×10×15
の状態で約分を考えましょう。
上図では、次のように約分をしています。
*約分解説
分子:3、分母:12は、ともに3で割れる。(分子:1、分母:4になる)
分子:5、分母:10は、ともに5で割れる。(分子:1、分母:2になる)
分子:8、分母:4×2は、ともに8で割れる。(分子:1、分母:1になる)
(※約分する順序や組み合わせは解説の通りでなくても構いません。)
すると、残った数は以下の通りです。
分子:1×1×1
分母:1×1×15
したがって、答えは「1/15」です。
このように、掛け算をする前に約分を考えると、計算ミスも少なくなりますね!
まとめ
一見すると難しそうな「分数の掛け算」ですが、約分を先にすることで簡単に計算ができました。
他の記事でも、分数の計算の問題を紹介しているので、ぜひ挑戦してみてください!
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文・編集(監修):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
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