計算式に「0」が含まれていると、「計算が簡単になるからラッキー」と感じることがありますよね。
確かに簡単になることもありますが、計算の仕方に注意が必要な場合もあります。
今回は、0を含んだ計算に挑戦してみましょう。
問題
次の計算をしなさい。
6−4×0÷2+5
足し算・引き算・掛け算・割り算がすべて含んだ計算になっています。
「0」の扱いに注意して計算しましょう。
解説
今回の問題の答えは「11」です。
また、途中の計算は次のようになります。
6−4×0÷2+5
=6−0÷2+5
=6−0+5
=6+5
=11
四則演算が混ざった計算では、計算の順序に注意しましょう。通常、次の順で計算しなければいけません。
(1)掛け算・割り算の計算
(2)足し算・引き算の計算
今回の問題では、「4×0÷2」の部分を優先して計算します。
この計算は、「0の掛け算」と「0を割る計算」となっています。どちらの結果は「0」なので、4×0÷2=0となります。
(0の掛け算)4×0=0
(0を割る計算)0÷2=0
ここでよく間違えるのは「0の割り算はできないのではないか」ということです。
確かに「0で割る計算」は不可能なのですが、「0を割る計算」は可能です。
(0を割る計算)0÷□
→計算結果は必ず0
(0で割る計算)□÷0
→計算できない
今回は「0÷2」と0を割る計算になっているので、結果は0です。
さて、掛け算・割り算の計算ができれば、あとは簡単に計算ができるはずです。
=6−0+5
=6+5
=11
上記のように簡単な足し算になります。
模範解答では、途中式を丁寧に書きましたが、実際は次のように掛け算・割り算の部分をかたまりで考え、この部分が0になるので、結局足し算だけだと考えることが多いでしょう。
6−(4×0÷2)+5
このようなかたまりとなる部分を意識すると、計算が早くできますね。
まとめ
「0を含んだ計算」は、途中の計算が「0」になり簡単になることが多いです。しかし、だからと言ってすべてを「0」にしていいわけではありません。
特に「0で割る計算」はできないので注意しましょう。
※当メディアでご紹介する数学関連の記事においては、複数の解法を持つものもございます。
あくまで一例としてのご紹介に留まることをご了承ください。
文・編集(監修):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」