ものを書くときにおけるマイニング-レンダリングモデル
ものを書く作業は、何を書くかを考える「マイニング」と、実際に書く「レンダリング」に分けることができると考えられる。
さらに、これらの「マイニング」や「レンダリング」は、さらに数段階に分けることができる。
今回は、これらに関する自分の考えを述べる。
概要
ものを書く作業は、以下に分けることができる。
マイニング (何を書くかを考える)
題材マイニング
内容マイニング
レンダリング (実際に書く)
論理レンダリング
物理レンダリング
各段階の解説
題材マイニング
題材マイニングとは、「何について書くか」を考える作業である。
日常で起きる様々なことなどから書くことのテーマを探したり、ときには意識して積極的に探さなくても「これについて書きたい!」と思うことに出会うかもしれない。
なお、「これについて書きたい!」と思うことは自分にとって良いこととは限らない。
嫌なことがあったとき、怒りを自分の中だけにとどめずに書いて発散する、のような場合も考えられる。
内容マイニング
内容マイニングとは、具体的に「どんな内容を書くか」を考える作業である。
たとえば、作文を書くときに大まかな話題を箇条書きにした「作文メモ」を作ったり、競技プログラミングでだいたいの方針を考えたりする部分が該当する。
論理レンダリング
論理レンダリングとは、実際に書く文字列を考える作業である。
決めた構成に沿って、具体的な文章・プログラムなどを考えていく。
物理レンダリング
物理レンダリングとは、考えた文字列を実際の物理媒体に出力する作業である。
具体的な作業としては、
紙に鉛筆やペンなどで書く
キーボードで入力する
彫刻刀で彫る
などが考えられる。
論理レンダリングと並列で行う場合もあるが、論理レンダリングの成果物は「下書き」として作成し、別途「清書」として物理レンダリングを行うという流れもあり得る。
流れの途中から行う場合
自主的にものを書く場合は、これらの4段階の作業を前から順番に行っていくことが基本となる。
しかし、これらの作業のうちいずれかの成果物に相当する情報を外部から与えられ、流れの途中から作業を行う場合もある。
具体的には、たとえば以下の場面が該当するだろう。
内容マイニングから行う場面
学校で書く作文
作文では、「家族について」「夏休みの思い出」などのテーマが与えられ、そのテーマに沿う内容を考えることを要求されることがある。
投稿キャンペーン・アドベントカレンダー
Qiita や note などの投稿サイトでは、テーマが与えられ、それに沿った記事を投稿して紐づけることでプレゼントに応募できることがある。
競技プログラミングの簡単でない問題
競技プログラミングの簡単でない問題では、問題文に書かれていることをそのままプログラムにするだけでは効率が悪くて正解にならず、アルゴリズムやデータ構造などを工夫して要求される結果を効率よく得る方法を考えることが求められることがある。
論理レンダリングから行う場面
和文英訳・英文和訳
「訳せ」系の問題では、表現したい内容が与えられ、それを表現する具体的な文字列を考えることを要求される。
競技プログラミングの簡単な問題
競技プログラミングの簡単な問題では、問題にやるべきことがそのまま書かれており、そのままプログラムにするだけで正解が得られることがある。
物理レンダリングから行う場面
写経
お経を紙に書き写す写経では、書くべき文字列があらかじめ決まっており、それをそのまま書いていくことになる。
属にいう「写経」でも、同様にあらかじめ決まっている文字列をそのまま入力などしていくことになる。
タイピングゲーム
タイピングゲームでは、入力するべき文字列が表示され、それをそのまま入力していくことが多い。
習字
習字では、見本の字をそのまま書くことが求められることがある。
まとめ
ものを書くときには、
テーマを決める
どんな内容を書くかを決める
具体的に書く文字列を決める
文字列を物理媒体に書き出す
という手順を取ることがあることがわかった。
また、場合によってはこれらの手順の途中までの成果物に相当する情報が与えられ、その続きの作業のみを行うことがあることもわかった。
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