第8話

仕返し
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2022/09/14 23:15


ほんっとうに信じられない、あのウーパールーパー。


動物だからってなんでも許されると思ってるのか。

Latte
殴りたくなってきた…!


あの後部屋に籠った私は一人で悶々と考えている。




ウパパロンのあれは純粋に飲みたかっただけ?


それとも狙ってやった?

Latte
絶対勘違いされてそう……


最近いい感じになってきたあの2人の前で間接キスとか笑えない。


私も応援してるのに!





でも、ちょっとだけめめさんが羨ましい……



Latte
別にめめさんは悪いこと何もしてないんだけどなぁ
Sレイマリ
ラテさん!学校行きましょ。
Latte
………


今は誰とも話したくなくて、黙ってしまった。


高校生にもなってみっともない。


これもあいつのせいなんだから。

Sレイマリ
ラテさーん?寝てるんですか?
まさか二度寝?
まりょ
あ、レイマリさん。後ろの髪の毛はねてます。
Sレイマリ
え!?嘘っ!?
まりょ
はははっ、そんなんじゃ笑われますよ。
Sレイマリ
う、うるさいな!


ドタドタと階段を下るうるさい足音が通り過ぎていき、私の部屋にはまた静寂が戻った。

Latte
だって、私もまだしてないのに。


あいつと間接キスをする日なんて一生来ない気がする。

Latte
もう学校行かなくていいかな、今日は。


なんとなく気分じゃなかった。

ぐさお
ラテさん、学校行きましょ。
遅刻するよ。
Latte
……行かない。
ぐさお
え?でも文化祭近いし、吹奏楽の練習行かないと……
Latte
………




吹奏楽とは私達の通っている高校にある部活のこと。


元々吹奏楽部の高校2年生の全員がめめ村メンバーとなった感じだ。


だから全員同じ部活ということ。


否が応でもあいつと顔を合わせなければならない。






文化祭では吹奏楽の発表をするから今は部活全体で日々練習中。


高校3年生になるとまたそれぞれが別々の高校に行くこともある。


だから今年の文化祭が最後かもしれないなのだ。


ぐさお
最後の文化祭、だしさ。
頑張ろ!
ほら、ラテはソロもあるじゃん。
Latte
……準備するから待ってて。
ぐさお
りょーかい!


でも私は今回の文化祭でクラリネットのソロをもらっているから、何が何でも部活に行かなきゃ。


それもウパパロンのトロンボーンソロと続けてやるソロだ……


レイラーがなんとなく空気を読んだのか、ソロを譲ってくれた。


せっかく譲ってくれたからにはやり切らなければ。

Latte
よしっ……!


向こうが謝ってくるまで絶対喋らないぞ!と決心し、私は部屋を出た。




______________________


ルカ
あ、ラテさん遅い。
ガンマス
もう、どんだけ待たせるの。
Latte
ごめんごめん!
ぜんこぱす
一緒に登校するのも中々にめんどくさいね。
まりょ
まぁ楽しいからいいじゃん。


全員で登校するとなると大人数で歩くことになるから、結構迷惑。


でもめめさんが一緒に登校したいという願いを聞き入れて、毎日揃って学校へ行っている。

八幡宮
じゃ、行こっか。
みぞれ
今日はあったかくて過ごしやすい日!


それでもやっぱり大人数で横に並んでいくわけにもいかないから、最終的には何人かのグループに別れ始める。

ウパパロン
ラテ!一緒に行こ!
Latte
………


ウパパロンの言葉を無視して顔を逸らした。

Latte
レイラー!みぞれ!一緒に行こ!
レイラ―
え?うん、いいけど……
みぞれ
ウパパロンさんは……?
Latte
別に良い。さっさと行こ。
Latte
(こんぐらいしたって別に許されるでしょ。)
ウパパロン
えっ、ラテ……


一人取り残されたウパパロンはどこか寂しそうで少しだけ胸が痛んだ。


でもあんなことするのが悪いんだし……







結局私達は学校に着いても一言も喋らなかった。



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