第6話

早起きは四文の徳
5,536
2022/09/11 08:00


朝5時半。


昨日の告白の成功による興奮もあってか、いつもより早く目覚めてしまった。

ヒナ
あ、おはよ。早いね。
ウパパロン
うん、目が覚めちゃって。


ルカはいつもめめ村メンバー全員の朝ご飯を作ってくれている。


他の家事全般もやってくれていて本当に頭が上がらない。

ヒナ
そろそろ朝ご飯だからみんな起こしてきて!
ウパパロン
りょーかいっ!


やっぱり朝早くに起きると目がさっぱりしてて、気持ちが良いなぁ。


早起きは三文の徳って言うし。

ウパパロン
あっ、そうだ……





ある部屋の扉をそっと開け、ベッドに忍び寄った。

Latte
すぅー、すぅー……
ウパパロン
(きっとまだ寝てるはず。)


いつもラテは何かと暴言を吐いてくるが、今は完全に寝ていて無防備な状態。


今のうちに悪戯でも仕掛けておこう。

ウパパロン
……!?


ベッドの傍まで歩み寄った時、思わず固まった。

ウパパロン
(寝顔が、可愛すぎる……)
Latte
んーー
ウパパロン
………


まるで赤ん坊のような可愛らしい寝顔に見入ってしまった。


これじゃあ悪戯しようにもできないや。




ツン、とほっぺをつついてみるとラテが寝返りをうった。

Latte
んーん、
ウパパロン
(や、やばい。可愛すぎる。)
ウパパロン
(なんかいつもと違く見える。)
ウパパロン
(こう見るとラテも意外と可愛い顔してる。)


結局どうしようか迷った末、もう少し眺めていることにした。


だってこんな無防備で警戒心のないラテを間近で見られるのは珍しい。

ウパパロン
………


ふとなんとなくラテの顔に自分の顔を近づけてみた。


今なら寝てるし、もしかしたら……






ヒナ
ちょっとまだなのー?
ウパパロン
うぁぁぁ!ルカ!うん、なに!?
ヒナ
なにって、なによ。早く起こしてよ。
私他の人起こしてくる。
ウパパロン
う、ううん、うん。分かった分かった。


危なかった。


危うくルカに決定的瞬間を見られるところだった。






ウパパロン
……ラテ!起きろっ!!
Latte
んーん、


布団を引っ剥がすとラテは少し肌寒そうに丸まった。

ウパパロン
早く起きないと……
ウパパロン
朝ごはん食べちゃうよ。
Latte
えっ!?やだ!!
ウパパロン
ふっ、チョロいわ。


ご飯のこととなるとすぐに反応する。


まぁそんなとこも含めて可愛いんだけど。

Latte
もうご飯なの?
じゃあ早く食べに行こ!
ウパパロン
うん、そうだね。











この朝の出来事は自分だけの秘密。


寝顔に見惚れて、まさか危うくキスするところだったなんて。


ラテには恥ずかしすぎて言えない。


でも寝顔可愛かったし、早起きして良かったかもしれない。




早起きは四文の徳、なんてな。





ウパパロン
(ああ、キスしちゃえば良かった!)
Latte
(なんかすごい誰かに監視されてる気がした……)













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作者
ちなみに作者がこの話を書いたのは昨日の深夜の2時です……
作者
もはや昨日じゃなくて今日ですかね(?)
作者
遅寝早起き頑張ります。

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