第3話

貴方の笑顔2
6,138
2022/11/01 01:11


ウパパロン
ラテさんと付き合うことになりました!!
iemon
……えっ?
ウパパロン
だからやっとですよ!!
やっと両想い……


数週間前、ウパパロンは俺に「好きな人と両思いになるにはどうしたらいい?」と相談してきた。


俺は「そんなの真っ直ぐな想いを告白でぶつければいいだろ」と返した。

iemon
ラテさんもお前のこと好きなの!?


正直こいつらはないと思ってた。

iemon
あんなにいがみ合ってたのに……
ウパパロン
失礼ですね!
ウパパロン
嫌い嫌いよも好きの内、とか言うじゃないですか。


めめ村でもついにカップルが誕生したのか……


2人は昔から喧嘩ばかりしていた。


今思ったことだけれど、ウパパロンは好きな子をいじめてしまうタイプの男だ。

iemon
ついに、かぁ……
ウパパロン
他の人にも報告してきますね!
iemon
それどのくらいの人に言ったの?
ウパパロン
えっと、レイラーさんとレイマリさんかな。


それ絶対にあとでラテさんに怒られる。

ウパパロン
いってきまーす!


ウパパロンがうきうきで駆け出して行った時、息を切らしたラテさんが走り寄ってきた。

Latte
あいつ見ませんでした!?
両生類!!ウーパールーパー!!
iemon
ああ、見ましたよ。さっき。
iemon
あ、両思いおめでとうございます。
Latte
……ッ!ど、どうもっ!
くそ、あいつどこ行った!?


ほらやっぱり怒ってる。


しかも結構ガチで。


あとでやられるぞ、ウパパロン。


俺がウパパロンの命の安全を心配していると、ラテさんはどこかへ走って行ってしまった。

レイラ―
私が____よ!


そして遠くにはめめさんが。


あとレイラーさんとレイマリさんも。










iemon
めめさんって好きな人とかいるんですか?


バレないようにそっと近づき、不意打ちを狙って話しかけてみた。

めめんともり
わぁっ!!
iemon
そんなに驚かないでくださいよ。
俺もびっくりします。


嘘だ。


俺はびっくりさせるためにあえてやったのだ。


本当は驚いためめさんを見たかっただけ。


俺を振り向いて、その瞳にしっかりと俺が映っているのを見ると満足感を感じられる。


そんなただの自己満足。


俺も大概ウパパロンと同じタイプかもしれない。

めめんともり
私は……好きな人はいないですね。
iemon
そう、ですか……
いつかできるといいですね。
めめんともり
……ッ!は、はい!


そしてこれも嘘だ。


本当はめめさんに好きな人などできてほしくない。


いや正確には俺以外 . . . の好きな人だ。






そう、俺は出会った時からずっとめめさんに片思いをしている。





貴方が笑顔になると、俺も連れて笑顔になる。



貴方が幸せだと、俺も幸せ。










いつか両思いになれたら、なんて思ってたり、思ってなかったり。


でも、今は貴方の隣に居られるだけで心が満たされる。
















Latte
私他の人に言っていいなんて言ってません!
ウパパロン
えぇ、別にいいでしょ?
Latte
……別れますよ。
ウパパロン
いやだぁ!!
iemon
(早くも破局の予感がする。)

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