中学校の数学で登場する負の数。
イメージしづらいため、数学が苦手になった人もいるのではないでしょうか。
しかし、ルールを理解すれば負の数の計算は難しくありません。
今回は基本的な「負の数の足し算」に挑戦してみましょう。
問題
次の問題を解いてください。
−4+(−4)
計算ルールを覚えていれば、簡単に解けます。
解答
この問題の答えは「−8」です。
負の数の計算ルールがあやふやだと、()の中のマイナスをどう扱ってよいのか分からなくなりがちです。
それでは、負の数の計算ルールについて確認してみましょう。
"負の数を足す"ときの考え方
この問題のポイントは、「負の数を足したときの計算方法」です。
結論からいえば、負の数を足すことは、その数の絶対値(プラスマイナスの記号をとった値)を引くことと同じになります。
例えば、アクションゲームで相手から「4のダメージ(−4)を受ける(つまり「+(−4)」)」と、全体のHP(体力)が4(−4の絶対値分)減ってしまいますよね。
「負の数を足す=マイナスの影響が全体に加えられる」というイメージで覚えましょう。
今回の問題でいえば、+(−4)という部分は、−4の絶対値である4を引いているのと同じ意味になるのです。
−4+(−4)
=−4−4
=−8
負の数−4からさらに4を引く形になったため、答えは−8になりました。
これは数直線をイメージすると分かりやすいです。
もともと−4の場所にいたところから、さらに4つ分マイナスの方向に動くため、答えは−8となるのですね。
このように負の数を足すということは、マイナスの方向に絶対値の分だけ動くことを示しています。
カッコのついた数を足すときのポイント
()の中が正の数か負の数かに関わらず、+()を省略して計算するとスムーズです。
(例1)
−4+(+5)
=−4+5
=1
(例2)
−4+(−5)
=−4−5
=−9
まとめ
今回は、負の数を足す問題に挑戦しました。
−と+記号が式の中に混在していると、どう扱ったらよいのか分からなくなってしまう人は、今回の計算ルールをしっかり身に付けてください。
今回の問題で負の数に慣れたら、他の問題にも挑戦してみてくださいね。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
監修:堀口智之(ほりぐち ともゆき)
和から株式会社代表取締役
大人のための数学教室「和」(なごみ) 創業者
大人の数トレ教室 代表
一般社団法人ビジネス数学協会 理事
2010年に、日本で初めて「社会人専門の数学教室」を創業。講師40名、累計受講者20,000人を超えるほどに成長。日本最大級数学イベント「ロマンティック数学ナイト」の企画・創設。延べ10万人以上が参加。2022年に、youtube「大人の数トレチャンネル」を本格稼働を開始。約1年でチャンネル登録者数4万人を超えるまで成長。
負の数の計算をもう一問どうぞ!