かつて2002年9月27日にGBAで発売された『ストリートファイターZERO3↑』、
どう考えても容量が足りないのにユン、マキ、イーグルの3名を追加した
パワーアップ移植となっている作品です。
当然ステージ数が減少していたり、会話シーンがカットされていたり、
EDが簡素なものとなっていたりと色々な面を削っているゲームだったのですが。
海外の会社が開発したようで、EDのセリフが翻訳機にかけたようなおかしなモノになっているのも特徴。
また、新キャラにも前日談が用意されているのですが、
会話シーンやEDが用意されていないために結末が不明な状態になっていました。
特にユンの前日談は、
香港の街で若きリーダーと慕われるクンフー兄弟、ユンとヤン
ある日2人は、香港映画スター、フェイロンの怪しい噂を聞きつける
「 麻薬取引に絡んでいるらしい 」
・・・・それが事実なら大変なことだ
フェイロンの行方を追って、2人は街を飛び出した・・・・
と、気になりすぎるストーリーが語られていたのに、
対戦カードが『5人目ディージェイ、9人目殺意リュウ、乱入でユーリ&ユーニ、最後にファイナルベガ』と、
フェイロンが出ない謎すぎる展開となっていました。
そもそもユンとヤンがZEROの時系列に居ると年齢設定がアレな事になる気がするんですが・・・
まあZEROシリーズはパラレルな世界観だと公式で明言されているからOKなんでしょう。
アーケードモードでは原作ZERO3同様、5人目、9人目の対戦相手が意味ありげに固定されていたため、
元々は会話シーンもEDも搭載されるはずだったんじゃないかという噂が出たりもしていました。
そんなGBA版ですが挙動自体はかなり良好で、
グラフィックがとことん劣化してたりする以外では割とマトモに遊べる内容でした。
グラフィックが劣化しすぎて勝利画面のリュウは片眉を失っているのが印象的でした。
モードも豊富で、また隠し要素にイズムプラスも搭載されており、ゲーム性そのものを変えちゃうこともできました。
条件がサバイバルモードのクリアだったりするのもあって解放するのがしんどいですが。
【GBA版ZERO3↑ 未使用曲集】
予定ではOPやワールドツアーモードも搭載される予定だったのかなぁ?
GBA版ZERO3↑では何故かキャラクターセレクトの曲がワールドツアーの曲になっているんですが、
この動画を見る限りキャラセレの曲も用意していたようですし・・・
そんなGBA版の発売から数年後、2006年1月19日にPSPで、
ZERO3の完全版ともいえるソフト、
『ストリートファイターZERO3↑↑(ダブルアッパー)』が発売。
【公式サイト(WEBアーカイブ)】
前作『ZERO3↑』から新たに『イングリッド』が追加、さらに遊べる新モードなどが多数追加、
前作GBAで何も語られなかった新キャラ分の会話シーン、エンディングも追加されたまさに完全版です。
新キャラにも専用勝利メッセージ、電撃やられパターン、対戦前デモをしっかりと追加してます。
でも専用ステージと専用BGMは無し。残念。
イングリッドの『陽炎』をもう一度聞きたかった…
中平正彦先生の『さくらがんばる!』を思い出させる組み合わせです。
ちなみにユンのストーリーは9人目の対戦相手が殺意リュウからフェイロンに。
結局GBAの殺意リュウは何を意図した対戦カードだったんだろう・・・?
また、本作ではワールドツアーモードがさらにパワーアップしており、新たなステージが追加されています。
今回もレベルの上限は32ですが(ポケステが無いので99にできない)。
条件を満たすと、
ワールドツアーをクリアしなくてもキャラクターエディットで最強キャラが作れるようになるのがむなしい。
ちなみにこのZERO3↑↑は悪名高いアーケードの『ZERO3↑』のリメイク移植ではないので、
無印の頃のような連続技もバンバン入ります。
操作性も良好で、必殺技の入力受け受け時間もオプションで変更可能なため技を出しやすいです。
元々パッド派な僕にとってありがたい仕様です。
購入特典で付いてきた「サイキョー流道場公認サポートパッド」は未だに使用しています。
カプコンがコイツを出してから後追いで似たような商品が出まくった気が。
個人的にはここまで充実していると、やっぱり据え置きでプレイしたかったというのが本音なんですけどね・・・
PSPで人とZERO3↑↑で対戦する機会なんて無かったよ・・・(泣)
今からでも何らかの形で通信対戦が可能な現行ハードで再販して欲しい!
追加された対戦前演出
新キャラ勢にも専用の対戦前演出が用意されています。
イーグルVSサガット
イーグルVSザンギエフ
マキVSロレント
ユンVSフェイロン
イングリッドVSブランカ
※イングが投げるフルーツはランダムで変化する。
スイカだとブランカの顔にぶつかってしまう演出に。
隠し要素
・EXバイソン、真・豪鬼、ファイナルベガ使用法
アーケードモードをクリアすれば使用可能。
キャラクターセレクトで、
M.バイソン、豪鬼、ベガにカーソルを合わせてセレクトボタンを押しながら決定。
※ファイナルベガは、ゲームモードによって使用不可。
・ファイナルバトルモードで真・豪鬼と戦う
LボタンとRボタンを押しながらファイナルバトルモードを選択すると、
対戦相手がファイナルベガから真・豪鬼になる。
・ワールドツアー隠しエリア“獄炎島”
アメリカエリア終了までに経験値(スコア)を300万点以上稼ぐ。
1戦目・・・豪鬼&殺意リュウ(リバースドラマチックバトル)
2戦目・・・真・豪鬼&ベガ(サバイバルバトル)
3戦目・・・ファイナルベガ×2(リバースドラマチックバトル)
・最凶バトル
VS100KUMITEモードで全勝(100勝)後、
LボタンとRボタンを押しながら、
ヴァリアブルモード、ドラマチックバトルモード、リバースドラマチックバトルモードのいずれかを選択する。
敵の強さが上昇し、敵だけスーパーコンボゲージが常にMAX状態になる。
・エディットポイント“9999”
最凶バトルでヴァリアブルモード、ドラマチックバトルモード、
リバースドラマチックバトルモードのすべてをクリアすると、
キャラクターエディットでのポイント数が9999になる。
・隠しISMプラス
オレISMキャラを使用し各モードをクリアすることで、隠しISMプラスを取得できる。
エアチェーン・・・ジャンプ攻撃が連続技になる(ワールドツアーモード“獄炎島”をクリアする)
ガッツ・・・すべてのステータスが+10(アーケードモードをクリアする)
オリジナルコンボマスター・・・オリジナルコンボ+ゲージ自動回復(リバースドラマチックモードをクリアする)
テクニカルアタック・・・ゼロコンボ+ゼロキャンセル(サバイバルモードのアーケードをクリアする)
テクニカルマニア・・・ゼロコンボ+スーパーゼロキャンセル(サバイバルモードのオリジナルをクリアする)
スーパーアタック・・・ゼロキャンセル+スーパーゼロキャンセル(サバイバルモードのボスをクリアする)
GPGスーパー・・・相手ガードパワーゲージを多く減らす&自分のガードパワーゲージが減らない
(サバイバルモードのR・ドラマチックをクリアする)
マッハゲージ・・・スーパーコンボゲージ自動回復(ゲージプラスの約2倍速)(VS100KUMITEで全勝する)
挑発伝説・・・挑発の使用制限がなくなる(ファイナルバトルモード(真・豪鬼)をクリアする)
PICK UP キャラクター イーグル
英国きってのバウンサーで、華麗なる棒術の達人。
元々はストⅠに登場したキャラクターですが、
このZERO3↑↑ではカプエス2のコピペキャラとして登場。
カプエス2に登場したときはその意外すぎるチョイスでちょっと話題になりました。
そして、カプコン格ゲーに再登場するキャラは
何らかの強烈な個性が追加されるのがちょっとしたお約束となっていまして。
イーグルの場合は男色の気があるキャラクター付けがなされていました。
抜粋すると、
イーグル『君の勇姿に励まされたよ、ジョー君。』
ジョー東「おっさん、目線がずいぶん下だぜ・・・・。」
イーグル『熱い勝利、この手に握り締める・・・・ンンッ!』
ユリ「そ、そのアヤシイ手つき、やめてー!」
※ブランカに勝利
イーグル『野趣あふるるビター・テイスト・・・・危険な感情がわいてくるよ。』
※ガイルに勝利
イーグル『君のパトリオット(愛国心)では、私を貫くことは残念だが無理だな。』
※ユンに勝利
イーグル『ヘイ、ボーイ。まだ腰が甘いぞ。攻めと受け、もっと使い分けなくてはね。』
そんなイーグルがZERO3↑↑ではどんなコメントを残してくれるのか!?※ロック ハワードに勝利
イーグル『まだ若い君には、いろいろな経験が必要だ。いろいろとね・・・・!』
※汎用
『幻滅だな これではフィニッシュが台無しだ』
『ここは決闘のステージ 無様な敗者は即退場を願おう』
※リュウに勝利
『まだ君のような男が存在するとは、捨てたものではないな』
・・・全体的にストイックなメッセージとなっています。
そもそもGBA版の時点で勝利メッセージが落ち着いたものになっていたんですけどね。
ストーリーもただただ洗練されたデュエルを求めて強敵たちと戦うという熱いものとなっているため、
普通に格好良いダンディなオッサンに映ります。
やっぱりカプエス2はやりすぎたんや・・・
でもユンに負けると
『それ以上こっちを見るな!なんか背筋が寒くなって来るんだよ!』
と言われます。
いまさら紳士のように振舞っても遅いということですね。
キャラとしては通常技のリーチが長く、また弱攻撃の連打も利く為割と戦える範囲が広いです。
この小技で有利を取って火力の高い技を叩き込むのが面白い。
必殺技は飛び道具以外はバランスよく揃っていますが隙がやや大きめ。
当てても有利に働きづらい技もあるためホントにクセがあります。
使いこなしていくのが楽しいキャラなので是非。
やりごたえたっぷりの作品なんですが、このゲームには深刻なバグが一つあります。
それが、
『4Gバイト以上のメモリースティックには対応していない』というバグ。
【公式サイトサポート】
同じPSPソフトの『ヴァンパイア クロニクル ザ カオス タワー』では4G以上のメモステを使用すると
空き容量が不足している旨のメッセージが出たのですがセーブは可能でした。
しかしZERO3↑↑では「セーブデータが見当たらない」旨のメッセージが。
ただこれがちょっと不可解なバグで、
実際は大容量でも空きメモリの大きさによっては問題なくセーブデータを読み取ってくれたりします。
なんにせよ不便な事には変わりがないのですが。
ちなみに海外のPSStoreでは、
このバグが取り除かれたDL版ALPHA3MAX(海外版ZERO3↑↑のタイトル名)が販売されてるそうです。
う、羨ましい!!
◆Amazonリンク
【Amazon | ストリートファイターZERO3↑↑ (ダブルアッパー) - PSP | ゲームソフト】
【Amazon | ストリートファイターZERO3↑ (アッパー) | ゲームソフト】
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