佐賀空港(佐賀市川副町)への自衛隊輸送機オスプレイ配備計画に反対する漁業者らが、空港隣接地で建設中の駐屯地工事の差し止めを国に求めた訴訟の第2回口頭弁論が14日、佐賀地裁(三井教匡裁判長)で開かれた。原告側は意見陳述で、オスプレイの危険性を訴えた。
原告の佐賀市のノリ漁業者石尾義幸さん(74)が意見陳述した。「危険な機体が頭上を飛び交うと思うとぞっとする。工事に疑問点が残されたままで、有明海に影響が出ないか心配」などと主張した。
争点の土地の所有権について、原告側は提出した準備書面で「配分を受けた主体は個々人であり、佐賀県有明海漁協(旧南川副漁協)ではない」と指摘した。
弁論後の原告の報告集会では、市民団体が準備を進めている新たな工事差し止め訴訟への参加が呼びかけられた。佐賀、福岡、長崎、熊本4県の住民らを中心になって原告となり、7月29日に佐賀地裁へ提訴する予定。(中島幸毅)