今回は、テネシーウイスキーを標榜するジャックダニエルがバーボンに分類される理由を解説します。

生産地はテネシー州

_DSC5017_01バーボンウイスキーの名の由来は、ケンタッキー州のバーボン郡で作られたことにあります。

しかし、ジャックダニエルの生産地はテネシー州です。

そのほか、ジャックダニエルでは蒸留したウイスキーの原酒をサトウカエデの炭を砕いて作ったフィルターを通して香り付けをする行程を含んでいることも併せて、ジャックダニエルはテネシーウイスキーを標榜しています。

アメリカの法律上では?

一方でアメリカの法律では、バーボンウイスキーの規格が決まっていて、産地を限定する条件は存在していません。
  • 原材料のうち51~79%をトウモロコシが占めていること
  • 蒸溜時はアルコール度数を80度以下、熟成時は62.5度以下にすること
  • 熟成は、内面を焦がしたホワイトオークの新樽だけを使うこと
上記の条件を満たせば、バーボン郡以外で作らなくてもバーボンウイスキーを名乗れます。
ジャックダニエルだけが行っているフィルタリングは条件に含まれません。

なお、バーボン郡で作られているウイスキーの蒸溜所、メーカーは、独自に「ケンタッキー・ストレート・バーボン」という表記をすることで、産地を明記しています。

バーボンの一種であってもジャックダニエルの個性は変わらない