2024.06.09

「遺体はすでに硬直し、足は曲がったままで…」秋田でクマに襲われ死亡した男性の「第一発見者」が明かす「恐怖の現場」

野田 洋人

これまで3度クマに襲われた

スーパーKが縄張りにしていた熊取平とその周辺は、文字通りクマにとっては天国のような場所です。それは、地質と地形、そして日当たりの関係で、長期間山菜やタケノコなどが取れるからです。

あたりを縄張りとするクマにとっては、それほど移動しなくても身近に餌がある好条件の整った場所になります。ですから、結果として強い個体の縄張りになるわけです。入山禁止になってからは、人が入れませんからクマがタケノコや山菜を独占しているでしょう。次々と子グマが生まれて頭数が増え、生育範囲を広げているのです。

 

もともとこのあたりのクマは、人の姿を見るとすぐに逃げるような臆病な個体が多かったのです。クマの縄張りに入っても、繁殖期の子連れの母グマ以外、危険を感じたことはありません。

いまエラそうに言いましたが、これまで3度ほどクマに襲われたことはあります。足を噛まれたり、組みつかれて腕もやられたり…目の下を引っ掻かれたこともありました。それでも山に入ることを諦めたことはありません。クマにやられたこと…それは私の失態だからです。

彼らがサインを発しているのを無視して、「もっと採りたい」という自分の欲が、自ら設定したルールを破ったということなのですね。

テレビのニュースなどでも報道されていますが、想像以上に山の中は変化しています。

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