これはとある夢のVRMMOの物語。   作:イナモチ

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待たせちゃってごめんね。でもこれ、本編じゃ無いんだぁ・・・


挿話:【もかでぃあ】吸いによって発生する極めて有効な効果について

暴食(グラトニー)の暴走以来、金がねぇ金がねぇと嘆きながら道中行く先々でクエストを受けて旅費を稼ぎ、時々ギャンブルで泡銭が如く溶かしては終いに“フィン”に“邪魔”と言わんばかりにしばかれる様になってしまった。

 

 

これは一体反抗期なのだろうかと喜んで良いやら悲しむべきやらで複雑な心境を抱えつつカーソンの遺伝子が流れている事実を感じ、お仕置きを受けながらもつい口元が緩んでしまうのであった。まる。

 

 

・・・・あれ、これ作文?

 

 

と内心首を捻る俺から何かを感じ取ったのか、馬車を操る御者が振り返る。

 

 

「マスターの旦那、どうかしやしたかい?」

 

 

俺は何でもないと御者に身振りを交えて返す。今は自然都市から王都に向かう【商人】の護衛として馬車に相乗りさせてもらっていた。

 

 

FXで全てを溶かしてしまった人の顔になっていた俺に声を掛けてくれた縁もあってこの【商人】への好感度は中々高い。

 

 

お礼も兼ねてこちらから護衛として売り込みを掛け、この辺で出没している【山賊】や【盗賊】の奇襲を防ぎ、バッサバッサと薙ぎ払った実績もあってある程度の信頼を得ていた。

 

 

そして俺はプロフェッショナルとして護衛中はリアルでも酒を絶っていた。・・・決して酒代も捻出出来ないぐらい“フィン”に財布を握られているわけではない。

 

 

ギャンブルで有り金を溶かす度にクエストを手伝って貰い、いつの間にか財政係として君臨していたのだ。その時の驚愕はザ・◯ールドの時間停止を喰らった◯ルナレフの心境に匹敵していた。

 

 

まさしく正体不明の恐ろしさを感じた瞬間であった。

 

 

「子供の成長ってのは、とんでもねぇなぁ・・・。」

 

 

俺は誰にも聞こえないぐらい小さな声で独り言をつぶやいた。すっかり大きくなって・・・。

 

 

子供が自分の手を離れて成長する。そこには親としての葛藤がぎっしりと詰まっていた。

 

 

自立の一歩を踏み出すと同時に親の庇護を必要としなくなる深々たる寂しさに、俺は膝の上に乗っかるぐらいの大きさまで《縮小化》した【もかでぃあ】を撫で回す事で精神安定を計った。

 

 

ぷにっ、ぷにっとマシュマロの様に弾む脂肪と戦闘なんて全く考えていない甘々な鱗の共演は未亡人もかくやの人寂しさを感じていた俺を魅了し、虜にした。

 

 

いや、もちろん元々【もかでぃあ】は可愛いうちの子だ。生まれた時から魅了されていると言っても過言ではないぐらい猫可愛がりしている自覚はある。よろしくお願いします。というかうちの【もかでぃあ】はほとんど猫の生態に酷似している為【もかでぃあ】は猫ですらあるかもしれない。寧ろ猫に違いない。猫はいます。

 

 

嗚呼、この最上級クッションのふわふわな沈み心地に劣らぬ柔さと触感が俺を魅了して止まぬ。

 

 

そして、この密林の様に奥深く芳醇な薫りッッッッッ・・・・・!!!!

 

 

吸ぅううううう・・・・フォルテッッッシモ!!!」

 

 

俺はぷにっぷにな【もかでぃあ】の腹に顔を埋めて、深呼吸する様に深く吸いながら心から湧き出る感情を叫んだ。

 

 

しん、と突然の奇行に馬車の空気が静まり返る。

 

 

馬車を引いている馬もそれを操る御者も馬車に同乗していた人物全ての視線が集まり、心なしか引き攣っている様に見えたが、俺が視線を返すと全員が突然何かを見つけた様に視線を逸らしたので何も問題は無い。

 

 

(((コイツ絶対ヤベェ奴だ・・・!!!)))

 

 

いきなり腹の匂いを嗅がれた上に大声で叫ばれた【もかでぃあ】が迷惑そうな表情を爬虫類の顔で器用に表現しながら腕の中から抜け出そうと身じろぎをするが、俺はテディベアを貰った少女のようにギュッと抱きしめて【もかでぃあ】の逃亡を阻止した。

 

 

脱出を諦めた【もかでぃあ】の短い手足がぶらん、と脱力する。

 

 

猫です。よろしくお願いします。

 

 

一匹の純竜と一人の狂人を荷台に乗せて、馬車は往く。

 

 

これはとある夢のVRMMOの物語。

 

皆様、お久しぶりです。決して【犯罪王】と【グローリア】辺りのエピソードを考えようとしてしばらく放置してたんじゃ無いんだからね!無いんだってば。

子供の教育方針はどれにする?

  • 蠱毒にぶち込む
  • 普通の子供のように育てる
  • 子供の為だけの揺籠()で育てる
  • 放任主義。子供は勝手に育つ
  • 帝王に愛など要らぬ!!

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