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第4話「無職を続ける才能」

ご存知の通りこの周辺には無職が沢山いる。東大卒の無職も沢山いるしずっと何もしてこなかっただけの無職、「それもう仕事じゃん」みたいに何かに熱中している無職もいる。そんな無職達だが常人には年々続けるのがキツくなってくるらしい。たらい回し人生相談に出て来た子供部屋おじさんの事を振り返りつつ無職でも「狂わない」狂人達のことを語っていきたい。

「子供部屋おじさん」のその後と裏話

昨年連載されていた、たらい回し人生相談の第3,4回に出演した「子供部屋おじさん(当時39歳)」の話からさせてほしい。そもそもすごいひとと大司教がオイル王国から帰って来た子供部屋おじさんの実家に行き査問会をやる約束を取り付けたからあの記事が出来た。大体俺たちが悪い。とは言ってもあの記事はこの界隈でのヘイトの捌け口として役立ち、子供部屋おじさんのオイル王国行きのカンパをしてくれた人たちには「あいつもしょうがないなぁ。記事が面白かったからもう良いよ」みたいな雰囲気で収束できたので良かったのかもしれない。ちなみに子供部屋おじさんはその後日本で就職するも2週間くらいで心が折れて辞めてしまった。多分今も無職をして鬱部屋に居る。知らんけど。

そもそもヘイトが集まっていたのはカンパを集めたのにオイル王国の悪口ばかり言って逃げ帰って来たから、という理由だけではない。子供部屋おじさんは大学卒業後、公務員試験浪人していたアラサー無職の時にこの周辺と接続し(その当時まだすごいひとは地元で高校生とかだった)よりレベルの高い無職達と出会う事で強烈な「拗らせ」が生じてしまった。

よりレベルの高い無職達のエピソードを挙げると
・毎日市営ジムに通い6,7時間の筋トレをし近所の強豪野球部の部員たちから恐れられる(ついでにその強靭な意志で糖尿病を克服した)
・図書館に通い栄養学、郷土史、外交史、軍事、政治学...などあらゆる論文を取り寄せ読み耽る
・シェアハウスで1日14時間Wikipediaを朗読する
・とある農業ビジネスのため生育方法、歴史、販路、流通...などのあらゆる調査を行い実際にやる(もはや無職ではない)

などで知られる(本当はもっと強烈な話が沢山ある)人がおりその人の口癖が「本当、働いている暇なんかねぇよなぁ」だった。それもそうだこんなことをしていれば1日24時間あっても足りないだろう。何かに熱中しているその態度ではなく言葉にだけ感化された子供部屋おじさんはいつしか「働いている人をバカにしがちな何もしていない最悪な無職」となってしまったのだった。

別に働いているから偉いとか働いていないから偉くないとかではない。何かに取り組んでいる人間は皆偉いのだ。だがそれがない無職なだけの人には当然何もない。特別な無職と出会いその環境に慣れていくうちに、自分もそうであると勘違いしてしまったのかもしれない。しかしその子供部屋おじさんは周囲が「何者か」になっていく中で焦り、オイル王国へ行き就職出来たもののしょんぼりして帰って来てしまった。無職であることを続けていても「狂わない」狂人ではなかったのだろう。

「無職を続けても『狂わない』才能」

話は本題に戻る。この界隈はアジールみたいなものなので「働いてないんだ?まぁそんな人もいるよね。生活保護?はいはい」みたいな反応になる(別に肯定しているわけではないし「クズ扱い」はされる)がそれは普通ではない。だから凡人はこういう場所に慣れすぎてはいけない。あくまでアジールで異常者たちがキャッキャやってるだけだという認識を改めて持たなくてはならないのだ。

すごいひとが(一応)一般企業で働いているのもそういう理由が大きい。もちろん仕事は嫌だがなんらかの形で社会に接続し、そちらに感覚を合わせていないと歪んでいくからだ。それに仕事で何か能力を身につけた方が圧倒的にこのコミュニティにも還元できることが増えるし良いことしかない。ただ無職なだけの奴には時間はあるだろうが特に能力も発想もない場合が多い。一応この大使館にもシェアハウスを作った目的があるので、ただ働けない奴(働かない奴)を集めただけの地獄にはしたくないのだ。

では逆に「無職を続けていても狂わない」才能とは何かについてなのだが。はじめに言っておくとそういう人が別に「狂っていない」訳ではない。「俺はまともだ」「俺は働いている暇なんてない」とか言っているおじさん達が狂っていない訳ないだろう。何かに取り組んでいる系の無職はむしろ仙人に近く社会に接続しなくても良いタイプの人というだけであって真似してはいけない(全然褒めてない)。次に何かに取り組んでいない無職であるが自分の経験上その殆どが「働けていない以外は普通の人」である事が多かった。そして悪い歪み方をするのは多くが後者だった。別に働かなくても社会に接続できる何かがあれば良いのだ。結婚でも良いしサークルとかでも良い、手っ取り早いのが就職というだけで。ちなみに大司教でさえ最近賃労働をしている。労働は最近のトレンドなのかもしれない。

「それ何が面白いの?」

これはすごいひとが2人暮らしをしていたときに相手から言われたセリフである。この周辺の異常エピソードを笑い話としてしたらこのような反応をされたのである。そして全く同じ事がこの界隈の既婚者の知人にも起きたらしい。やはり同棲や結婚というのは社会の最小単位というだけある。自分のおかしさを指摘してくれる人や環境は重要だと再認識させられた。

子供部屋おじさんは「働いてる暇ねぇ」と言って嫌われていたが自分もそうした歪みがあったのである。すごいひとも10年後はああいう歪みをより酷い形で発現させてしまっていたかもしれないと思うと恐ろしい。

今でも自分は人が死んだ話とか戦争に行った話で普通に笑うし、そういうツボは変わらない気がするけれどそれを異常だという感覚だけはいつでも持っておきたい。どうやら世の中にはそういうので笑わない人たちがいるらしいので。

「低さバトル」をやめよう

こうした歪んだ思想や考え方はアジール特有のエコーチェンバーや「低さバトル」によって出来るものなのだと思う。やめようと思ってやめられるならまだ娑婆でもどうにかなるのだろうが、この周囲は手遅れな人たちもいるのでやはり時々「低さバトル」は起きてしまう。

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「低さバトル」の例

↑のスクショのようなものであれば、「お母さん」やマシな側の人間が嫌な思いをするだけで終わるのだが時としてそれだけで済まない場合も有る。

界隈の空気が極限まで澱んだ時にそれは起きた。この周囲には世捨て人みたいな人間が多いので、「まぁ別に死ぬくらい良いか」みたいな雰囲気が蔓延しているのだがそれが良くない「低さバトル」に繋がると「あ、もしかして死ぬのが怖い感じっすか」みたいに最悪のマウントになるのだ。そこでうまくやり過ごせない方もどうかと思うが、「死ぬのなんか怖くねぇ。死んで証明してやる」みたいな地獄が起きる。本当にバカバカしいのだがあまりにも「低さバトル」が進むとそうやって人が死ぬのだ。このことについては今はあまり深く触れないでおこう。

結局「低さバトル」にも「それ面白くないっすよ」という真っ当なレスポンスが必要なのだろう。少なくともそこで競い合ってしまうほど不毛なことはない。すごいひとも昨日有志の2人と一緒に大使館の2階(中田先生のテリトリー)を3時間くらい掃除した。普段だと「これって汚いんですか?」とか「私の目の解像度だとこれくらいの汚れなんかわかりませんねぇ」とか言われるが不在にしていたので捗った。こういう強敵相手でもこの部屋が人を集める為に使われるパブリックスペースで有るのならば誰かが管理をしなくてはならない。賽の河原なのですぐ元には戻るのだろうが、低め合ってこのビルが破滅するのを防ぐ為にあと少しだけ「それ面白くないっすよ」って言ってやろう。

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