安心を求めるな。安心と知れ。
東京在住の女性N様が「自分には好きなことがない。そのことを見ないで済ませるために、仕事を忙しくすることで心の穴埋めをしていた」と言った。資本主義にどっぷり浸かり、一生懸命に働くことで生計を立てていた。だけど、最近、もっと自分に正直に生きたいと思うようになって、十日前くらいに坂爪さんの存在を知り会いたいと思った。そのようなことをN様は言った。お会いした時に「好きなことがわからない人はどうすればいいと思いますか?」と聞かれた。私は困った。この質問に答えてしまったら、私の責任にされてしまうと思ったからだ。
質問には答えず、最近興味あることはあるのかと尋ねた。N様は、カメラとマッサージにずっと関心があって、最近、やり始めることにしたと言った。私は「あるじゃないか」と思った。好きなことがわからないなんて嘘で、こんなにもあるじゃないか。それなのに、なぜ聞くのだろう。そして、それを聞かれた私は、なぜ「答えたくない」と思ったのだろう。それは、自分が答え合わせに使われていると感じたからだ。私が「これをやればいい」と言えば、それがうまくいかなかった時、全部私の責任にできる。あいつの言う通りにした。それなのにうまくいかなかった。それなのに幸せになれなかった。問題は全部あいつにある。このような思考をしていたら、いつまでたっても幸せになれない。
N様は、自分のことを被害者だと感じているように見えた。仕事のパートナーがいて、N様は黒子に徹している。主に左脳を使う仕事だが、本当は右脳を使いたい。だが、パートナーを支えるためには自分の理想を犠牲にして、献身的に仕える必要がある。仕事は嫌いではないが、自分の人生はこのままでいいのだろうかという疑惑もある。そのような話を聞いた時に、私は「どっちも被害者だし、どっちも加害者だと思う」と思った。どちらか一方だけが加害者ということは、多分、ない。嫌な言い方になるが、加害者ほど、強い被害者意識を持っている。自分を下に置くことで、優しい「風」な言葉遣いをすることで、相手をコントロールしている。
N様は「これまでは、何かをする時はそれを仕事にしなくちゃ、それでお金を稼げるようにならなくちゃと思っていた。だけど、純粋にマッサージをしたいと思って、仕事のパートナーにしたらとても喜んでもらえた。仕事ではなく、家族の役割として喜んでもらえたことが嬉しかった」と言った。素敵な話だが、役割という言葉に引っ掛かった。これまでは、自分の内面はどうあれ、外面をよく見せることが重要視された。だが、これからは自分の内面を誤魔化すことができなくなる。これまでは損得勘定で付き合えた人とも「無理なものは無理」となり、好きなことしかやれなくなり、好きな人としかいられなくなる。人間は、役割から解放される。
自分ができていないことを、人に言うのは変。変な職場、変な学校、変な宗教は消える。変な役割は、人と人との出会いを歪める。会っているのに、出会っていない。自分を救えていない人が、人を救おうとするのは変。変な人の言うことを聞くと、聞いた人も変になる。本当の出会いは、運気を高める。被害者でも加害者でもなくなった時、いい関係になる。ただ、一緒にいたいからいるのだという、最初の姿、出会った頃の姿、本来の姿に戻る。ちゃんと出会ったら、ちゃんと引き出される。加害者なのに、被害者だと思い込むとズレる。自分を正確に認識すると、不足を嘆く気持ちは消え、たくさんの「ごめんなさい」が飛び出す。役割が消えて、安心を求める気持ちが消えて、ただ、生身の人間が生身の人間に向けて放射する、愛が輝く。N様が「サインしてください」と言って、鞄から私の本を取り出した。これから熱海に行く。
おおまかな予定
6月11日(火)静岡県熱海市界隈
以降、FREE!(呼ばれた場所に行きます)
連絡先・坂爪圭吾
LINE ID ibaya
keigosakatsume@gmail.com
SCHEDULE https://tinyurl.com/2y6ch66z
バッチ来い人類!うおおおおお〜!
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