2026年W杯アジア2次予選の最終戦となるシリア戦(11日、エディオンピースウイング広島)に向けた公式会見が10日、会場のエディオンピースウイング広島で行われ、森保一監督(55)が出席した。
今年2月に新設された同スタジアムで開催される初の代表戦。森保監督としては同スタジアムを本拠地とするJ1広島で選手時代に長年プレーし、監督としても2012年~17年までの約5年半、チームを指揮した。建設活動にも携わっていただけに「広島の方々、多くの方々の思いでこの新スタジアムができたと思っています。私にとっては現役生活を長く過ごして指導者としてもお世話になって、人としてもいろんな成長をさせていただいた土地でありますので、広島で試合をできることは非常にうれしく思っています」と感慨深そうに話した。
チームとしては6日のミャンマー戦(ヤンゴン)で攻撃的な3バックにトライ。「3バックはあすのシリア戦でもチームとしてより共有を図れるように、戦術の浸透度を上げていけるようにトライしたい」と継続を明言した。選手起用については「ミャンマー戦からは選手を大幅に入れ替えて戦いたい」と明かした。
また「広島は世界に2つしかない原爆の被爆地であるという都市ですし、現在も世界で戦争や紛争が多く起こる中、悲しい思い、大変な思いをしている方がたくさんいるということは現実に起こっている」と思いをはせた。「尊い命を大切にするということ、町の皆さんが平穏に穏やかに暮らせるということ、平和を考えるという意味でもここ広島で試合があって、近くに平和記念公園、原爆ドームがあるなか、平和について考える機会になればいいかなと思います」と願った。
★W杯アジア2次予選B組の状況
日本はすでに5戦全勝の勝ち点15で1位突破が決まっている。最終予選進出がかかる2位争いは目が離せない。最終戦を日本と戦う2位のシリアは2勝1分け2敗の勝ち点7、ミャンマーと戦う3位の北朝鮮は2勝3敗の勝ち点6。順位が入れ替わる可能性がある。北朝鮮はアウェーでミャンマーに6-1で勝っており、シリアはホーム(第3国の中立地)で日本に0-5で負けている。