”聖地”木崎湖で祝う「おねがい☆」20年 大町市にファン集結 続編示唆する監督のトークにどよめき
大町市の木崎湖を舞台にしたアニメ「おねがい☆」シリーズの放送20周年を祝うイベントが8日、同湖周辺で開かれた。地元のキャンプ場や版権元などでつくる実行委員会がインターネットで開催資金を募ったところ、数十分で目標額(150万円)に達し、1412万円が集まる人気ぶり。松本市出身の井出安軌(やすのり)監督らが作品への思い入れなどを語り、県内外から駆け付けたファンを沸かせた。
2002年放送の「おねがい☆ティーチャー」と03年放送の「おねがい☆ツインズ」は高校生の青春恋愛物語。背景として木崎湖畔の駅舎や山々などが忠実に描かれている。ファンによる「聖地巡礼」が盛んで、12年に放送10周年記念イベントを開いた。
会場の平公民館には約500人が詰めかけ、井出監督の新作短編を観賞。集まった資金の一部を制作費に充てた。トークイベントには声優の井上喜久子さん、川澄綾子さんも登壇。作中のキャラクターの20年後を聞かれた井出監督は「考えないようにしている。幸せだと、ドラマとして盛り上がらないから」と話し、笑いを誘った。続編の可能性について「もくろんでいることがある」と示唆し、ファンからはどよめきが起きた。
千葉市の会社員森田健介さん(41)は、アニメを見たのがきっかけで木崎湖をたびたび訪れるように。「キャラや脚本も魅力だが、木崎湖の静けさや景観がいい」とのんびり散策していた。
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