Appleから正式に発表がありました。 「Apple、日本でのAppleウォレットの身分証明書機能の展開を発表、米国外で初」 apple.com/jp/newsroom/20 不安に思われている方も多いので、私の知っている範囲で技術的な解説をさせてください。 1. どのような仕組みか リリースにある通り、世界共通の規格になる「ISO 18013-5」「ISO 23220」に対応した形での対応になるようです。 現在、iPhoneでは米国のみ特定の州で運転免許証がWalletアプリに搭載できます。これが日本にも来る形です。 EU圏などにおいても同様のデジタル身分証明書機能の搭載する計画が進んでおり、将来的には世界共通でデジタル身分証明書が利用できるようになります。 2. 今までの身分証明書との違い デジタル身分証明書の今までとの大きな違いは民間において、「18歳以上」や「20歳以上」という証明が今まで以上に安心して行えることです。 カードの身分証明書を目視で確認する場合、券面をそのまま提示する必要があり、偽造の危険がありました。 「タッチして年齢を確認」のようなことが実現できます。 つまりは相手が求めている情報が何で、それが保存されるのか、提示だけなのかも事前にわかります。 例えば、コンビニでの年齢確認のための身分証明書提示は「顔写真」「氏名」「年齢が20歳以上か」の情報のみを送信し、「保存をしない」という条件での提示が可能になります。 ここでのポイントは券面とは違い、生年月日や住所など、必要のない情報はそもそも通信されないことです。 3. マイナポータルなど公的ウェブサイトへの対応 今まではカードをタッチを行い利用していたマイナポータルに、「iPhoneのみで」アクセスできます。 また、マイナンバーカードをタッチしていた時と同様に内部の証明書を利用する際にはダイアログによる確認が入り、勝手にマイナンバーカードの情報が提示されることはありません。 4. 病院などへの対応 病院でもタッチして保健所提示ができるようになる見込みです。しかし、現状の機械では対応していないとのことで何らかの機器更新が必要になります。 将来的には、上記国際規格によりレンタカーで「タッチして運転免許証を提示」などができるようなるかもしれません。 5. スマホ紛失について スマホ紛失時にはリモートで停止できる機能も実装されています。 6. それでも流出するだろうと思っている方へ 「ISO 18013-5」および「ISO 23220」で国際標準となった仕組みです。 プライバシーにも配慮され、必要以上の情報を提示しないことも含まれています。 また、iPhoneのセキュリティに関してもApple自身がしっかりとケアをしており、プライバシー関係のドキュメントも豊富です。 どちらにせよ、Walletにマイナンバーカードを入れるかどうかは利用者次第です。 将来的にはスマホ1台でいろんなことが安心で便利になる世の中になっていきます。 カードを持つという選択肢もあなた次第です。 また、将来的には、目視のみでの身分証明書の確認がなくなりどのようなカードでも偽造対策のためタッチして確認が主流になっていくと思います。
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