マイナスの数は日常でも使用しますが、掛け算・割り算になるとどうでしょうか。
学生時代に数学の試験で、符号(プラス・マイナス)を間違えてしまったという経験がある方も多いはずです。
今回は「符号間違いをしやすい計算問題」に挑戦してみましょう!
問題
次の計算をしなさい。
24-16÷(-4)
この問題は、数学検定3級の問題から抜粋しています。
ポイントは二つです。
「計算の順序」と「符号」に注意して計算しましょう。
解説
今回の問題の答えは「28」です。
途中の計算式は次のようになります。
どのように計算すればいいのか、順に確認していきましょう。
計算の順序
四則演算が混ざった式では、次の順に計算しなければいけません。
(1)カッコ内を計算
(2)掛け算・割り算を計算
(3)足し算・引き算を計算
今回の問題は、引き算と割り算を含む式なので、割り算から計算しなければなりません。
前から順に計算すると、間違った答えになってしまいます。
符号
プラス・マイナスを含む掛け算・割り算では、「符号部分」と「数字部分」を分けて考えることが可能です。
数字部分は、小学校で習った計算と全く同じです。
そして、符号はその組み合わせによって、次のように変わります。
(掛け算で記載していますが、割り算も同様です。)
(+)×(+)=(+)
(+)×(-)=(-)
(-)×(+)=(-)
(-)×(-)=(+)
さて、今回の問題「24-16÷(-4)」は、割り算から計算ということが分かっていますが、符号はどのようにすればよいでしょうか。
中には「16÷(-4)=-4」と計算した方がいるかもしれません。これは間違いではありませんが、その後の符号を間違えてしまう可能性が高くなります。
そこで、「16」の前にある「-(引き算)」もセットにして、「-16÷(-4)=+4」と考えましょう。
すると、計算式は「24+4」となり、答えは「28」ですね。
ちなみに「16÷(-4)=-4」と計算するのも間違いではないですが、その後の計算が「28-(-4)」となります。
28-(-4)
=28+4
上記のように「マイナスの引き算」は「足し算」に換えることができるので、結果的に同じ計算になります。
ただし、元の計算式にあった「-(引き算)」と、割り算の結果出てきた「-(マイナス)」を混同してしまうミスがよくあります。
一つ計算手順が増える上に、間違えやすいので、注意が必要です。
まとめ
「計算の順序」は意識して計算している方は多いかもしれませんが、意外と忘れやすいのは「符号」です。
「(+)×(-)=(-)」のような規則を知っていても、どの部分をひとかたまりで計算するのかというのもポイントです。
なるべく間違いをしにくい方法で計算ができるようになるといいですね。
計算は、繰り返し練習することで身につけることが可能なので、忘れていた方は復習してみてください!
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文・編集(監修):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」