割り算の計算で割り切れない場合、小数や分数を使って結果を表すことがあります。
しかし、すべての割り算が小数で表せるわけではありません。
今回は、割り算と分数の関係について理解を深めていきましょう。
問題
次の計算を分数で表しなさい。
5÷6
計算をすると、0.8333・・・と割り切ることができず、数字がどこまでも続いてしまいます。
「四捨五入しなさい」という指示があればいいのですが、そのような指示がない場合は勝手に「おおよその数」を答えにしてはいけません。
小数で表すことができない場合は、分数で表しましょう。
解説
今回の問題の答えは「5/6(6分の5)」です。
割り算と分数の間には、次のような関係があります。
◯÷△=◯/△
割られる数→分子
割る数→分母
割り算の計算問題において整数で割り切れない場合、特に指示がなければ答えを小数で表しても分数で表しても構いません。
しかし、今回の問題のように、小数で表そうとすると、割り切れずどこまでも数が続いてしまうことがあります。
そのような場合は、上記の関係を用いて、分数で表しましょう。
割り算と分数の関係を正しく理解しておくと、複雑な分数の計算も可能になります。
例えば、次の分数を簡単にしてみましょう。
分母の中にさらに分数が含まれています。このような分数を「繁分数」と言います。
「1+1/3」の部分をひとつの分母と考え、分数を割り算にすることで、式変形が可能です。
この分数を簡単にすると「3」になります。
途中の式変形は次の通りです。
まとめ
割り算と分数の関係「◯÷△=◯/△」は、基礎的な内容でありながら、とても重要な考え方の一つです。
小数で表すべきか、分数で表すべきかを見極めましょう!
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文・編集(監修):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
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