感想返信にて、「幽世妖怪は多胎か否か?」といった質問をいただいたのでお答えします。
これについては質問していただいた斑猫様と同じで、世代交代を経て妖怪としての力を蓄えた個体の場合、人間と変わらないくらいの妊娠妖数となります。
万里恵ちゃんも大瀧さんも世代的には三〜四世代、短いスパンで高い妖力を濃縮した世代なので、おそらく人間と変わらない数の妊娠妖数ではないかと思います。
設定的には大瀧さんたちの息子・雷疾君には兄か姉がいる、と考えていますので、双子かもしれません。
妖怪を生物として捉えた時、そこには遺伝子的・本能的な習性に目を向けるのですが、同時に妖怪として人里に接して生きる以上文化的遺伝子——いわゆるミームにも触れるので、思想や行動が人間よりになることもあるんじゃないか、と考えています。
それこそ、一夫多妻の生物由来の妖怪が物凄く一妻のみを愛するようになったり、逆に悪い文化に触れて淫蕩のかぎりを尽くすようになったり……とか。
あるいはだからこそ、古い血統を守りたいと思う妖怪は人里離れた土地で暮らしていたりするのかもな……と思います。情報にたくさん触れることが決していいこととは限らないと、最近強く思うので(だからって弾圧したり、強権的に独裁的な教育を是とする気は一切ないが)。
稲尾家はど田舎の山間の村にあるわけですが、ネットを禁止しているわけでもなければ街に出ていくことを悪く言っているわけではない、という感じです。
当主代理をしている柊様も、江戸時代中頃から現世に関わるのをやめていますし、子孫がどうしようが勝手、と思っているんだろうな、と。
キャラの物理的なプロフィールだけでなく、こういった思想的・文化的な部分を掘り下げる際、私は「まずは話を書く。そこで掘り下げてまとめる」という手法をとっています。
どうしても設定だぞー! と意気込むと手が止まってしまいます。
ラフは燈真君。仕上げる意思はありますが、このラフをそのまま使用するかは未定です。
