ヤローぶっ殺したらぁ!!もう死んでるけど。
UBMが自爆特攻してくるとは普通思わんわ。しかも追い詰められた状態で新しいスキルを編み出してとか。主人公か。
俺がDIO様モーションしてたからなの?それが死亡フラグ?
紋章から出てきたカーソンが言った。
「やっぱりこうなったかという思いが強いのぅ。最近、あっ、死ぬなってわかってしまうわい。」
その前に教えよ?大事よ。そーゆー直感って。
サブキャラが黙って抱えてたら勝利フラグ建たずに主人公負けちゃうパターンじゃん。
作者があのキャラがああしてなかったら〜ってifを説明する典型だよ。物語の要なの。
「でも調子こいて聞いておらんかったじゃろ。」
そうね。誰だって古代伝説級乗っ取ったらそうなるんじゃ無いかな、って。
カーソンが頭を抱えて言った。
「誰でもできる芸当じゃ無いと思うんじゃが・・・主様は【死霊術師】に転向するのか?」
ん?俺は話が急に転換してついていけなかった。
カーソンが続けて言った。
「怨念を当然の様に支配しておったじゃろ。いつか闇堕ちすると思うてたが、とうとう馬脚を現したのぅ。完全に闇堕ちの兆候よ。」
【死霊術師】には就くけど闇堕ちじゃ無いよ。力をどう使うかが一番の観点だもんね。
「UBMを支配して関係ないパーティを襲ったどの口が言うんじゃ・・・?」
いや〜。あれはしょうがなく無い?
折角UBMになったのに全然話が違うじゃん、てのが有ったんだよ。例えば無料を謳っていたのに有料ですって違うでしょ。そんな感じだったのよ。
「何を言ってるのか、ようわからんぞ・・・」
具体的にいうとね。俺はUBMに体を乗っ取られて仕方なく、ってロールがしたかったんだけどさ。まさかの非好戦的だったのよ。俺の首は刎ねてたのにな。納得いかねぇぜ。
「主様の方がより凶暴だと思うぞ。楽しかったらいつの間にか敵に回ってるし・・・」
俺は平和主義者だ。でも平和すぎて退屈だから刺激が欲しいんだよ。
でも常に秩序側に立ってるがね。安定した生活を放す気なんてねぇしな。
俺は「俺が奴の動きを止める!俺ごとやつを殺れぇ!」って言いたかっただけなのにな。
だからパーティが全滅したの殆ど【グデアメール】の所為じゃね?俺悪く無いよね?
あいつのせいで余計な被害が出たんだよ・・・!
許せんよなぁ!俺は全滅したパーティを思って義憤を燃やした。
「・・・【グデアメール】も災難じゃったのぅ。最悪の獅子身中の虫と知らずに融合するなんて。虫が獅子を乗っ取っていたなんて誰も思うまいに。」
虫じゃ無いよ。俺、義憤に燃える熱いスピリッツ持ってるじゃん。
「感情を必要に合わせて操作するあたり、本能が機械に似ている虫じゃろ。だからおんしはサイコパスなんじゃ。猛省せい。」
・・・・・
遠回しに血も涙も無い人外って言われてなかった?
実際楽しけりゃ人間じゃなくても良いかなー?って思ってたから言い返せねぇぜ。
それにしても最近、カーソンがどんどん毒舌になって気がするぜ・・・!好感度上がると毒属性が解放されるキャラなの?
その代わり外道な事をしてても気兼ねしなくて良いけど。マスターだし仕方ないって諦められているような気もするが。
例えば表には出せない伝手を持ってたりな・・・!【詐欺王】とかオーナーは完璧に犯罪者側だからな。【詐欺王】なんてジョブが犯罪の為にあるものだし。
まぁ、色々と融通が効くってのは良いもんだ。俺は美味しい汁が吸えて汚れず幸せ。オーナー達は裏切らない人材が表で使えて幸せってな。
だから俺は光が当たる所で影の恩恵を受けながら活動できるんだよ。利害の一致だ。
ささっとカルディナの通りですれ違った、知らない人から手紙を受け取って、読みながらそう思う。
手紙は誰が見ても日常的な文だが、読む人にとっては暗号と隠語で内容を隠している指令文だ。
俺がリアルの暗号と隠語を持ち込んでオーナーに提供した技術でもある。暗号の作成には情報の整理に長けた【高位書記】が携わる。【高位書記】は暗号作成のパソコン代わりだ。
内容はカルディナの〈蜃気楼〉支部に接触せよっていうもの。要は顔合わせみたいなものだ。俺を〈蜃気楼〉って組織に紹介したいらしい。
自分で言うのもなんだが、俺は中々いない実績と経歴を持つ人材だ。複数のUBM討伐とか【拳姫】という強い変態など色々変なのに遭遇するし。普通に汚染地帯の除染実績もある。
皇国の汚染地域で使って売名させてもいいし、厄介な奴を始末させる事だって出来る。
当然俺はその厄介な人など知らない。指定された場所に行って偶然正当防衛で殺し合っただけだ。
俺は悪人に対して容赦はしない。良心の呵責は生まれないのは、生まれる理由が無い向こうが悪いと開き直る事ができる人間だ。
しかし人前で口に出して言わず、発生させた良心の呵責に悩む事が出来る。
そしてその厄介な人はどう見ても薄暗いジョブ構成だったので俺は無実であると証明できる。暗殺者系統上級職なんて大勢を殺した人殺しのジョブだ。名を【兇手】と言う。
そして俺は優しくも支給された高価な【高位霊水】を殺し合った奴に掛けてやり、未練なく成仏させる。死人に口はない。
デンドロでは【死霊術師】が魔力式アンデットで理性を持ったアンデットが作成できる。でも俺はあまり良い感情を持っていない。死人は眠らせてやるべきだと優しい意見を持つ事が出来る。
実際に証拠隠滅を疑われたが、全ての証言が《真偽審判》に反応しなかったし俺は《真偽審判》を誤魔化す犯罪系ジョブに就いていない。
無事正当防衛を確立した。無罪放免となった。
完全な仕事を達成した〈蜃気楼〉の幹部殿は喜んでくれたようだ。
俺は開拓家でもあるがね。そっちがメインで仕事は副業だ。
俺は〈蜃気楼〉カルディナ支部のお使いを完遂した。
手紙でお使いの件を聞いた【詐欺王】に【詐欺王】の就職条件を満たしてるぞと言われたが、俺には心当たりが無かったので何かの間違いだと思った。
これはとある夢のVRMMOの物語。
詐欺師系統の超級職の就職条件は癖が強いものだ。
就職条件は前提条件が困難な場合が多々ある。
【覇王】がジョブを制限した上で超級職を複数殺害する必要があったり、【武神】が一度も武器を使わない必要があるように。
そして詐欺師系統超級職【詐欺王】は詐欺師系統に就かずに司法の場で高レベルの《真偽審判》をジョブスキル無しで潜り抜ける事を求める。
つまり、自分すら騙し抜く必要があるのだ。常人にはジョブスキルなしでは不可能に近い。
しかし実際にとある皇族のハイエンドは人格改造の領域の自己暗示で己の正体を偽って、高レベルの《真偽審判》から掻い潜った。
ルンバとカーソンの子供は何人欲しいかアンケート
- 一人(抗菌と同じく特典化)
- 双子
- 五つ子(五等分の花嫁√(嘘))