(提供:昭和大学)
学校法人昭和大学は2024年4月15日、校名を2025年4月から昭和医科大学へ変更することを発表した。また、同時に付属病院名についても変更し、例えば昭和大学病院は昭和医科大学病院となる。英語名は、現在のShowa UniversityからShowa Medical Universityへ変更する。
今回の変更の理由について、昭和大学は、医学科以外に歯科、薬科、保健医療学科も擁する医系総合大学であることを社会に直接的に表明する意図があると説明する。
しかし、「医科」と付くことでかえって総合大学よりも医学科の印象が強くなるともとれる変更だ。実は昭和大学はかつて昭和医科大学だったが、60年前に薬学部を新設するに当たって昭和大学に名称変更した経緯がある。
医学科以外に所属する人々から反対の声はなかったのか。昭和大学によると、理事長の小口勝司氏から校名変更の提案を受け、評議員会での協議を経て理事会にて決定される過程において、「今まで慣れ親しんだ校名を変更しないでほしい」「医科大学では、歯科、薬科、保健医療を表さないのではないか」との意見が一部にはあったものの、変更の意図に賛同する意見が多数だったという。
また、「他大学の例をみても、校名に医科を含む大学には、医学科の他に医療系の学部・学科を擁しているところがあり、医科という言葉は、広く医療に関わる分野を示すものである」と説明する。
実際、国公立大学では、旭川医科大学や和歌山県立医科大学など医科の付く9大学全てで、また私立大学では岩手医科大学や兵庫医科大学など医科の付く18大学中14大学で医学科以外の医療系学部・学科・専攻を併設している。医学科がある医療系大学における名称変更は最近では、2018年の藤田医科大学(旧藤田保健衛生大学)の例がある。
なお、昭和大学は2027年にキャンパスを新設することも校名変更に併せて発表した。現在のキャンパスは旗の台、洗足、横浜、富士吉田だが、2027年4月1日開設を目指し、神奈川県川崎市鷺沼に追加で整備される予定だ。ここには医学部、歯学部、薬学部の2、3年次と4年次の一部、保健医療学部の2~4年次および助産学専攻科の学生、あわせて約1800人が通うことになる。