裁判を通じて、市民の力で社会の構造に挑み、問題を解決しようとする「公共訴訟」。認定NPO法人「CALL4(コールフォー)」は、それを支援するウェブプラットフォームを運営している。
日本になじみのなかった公共訴訟という考えを広めようと奮闘する同法人の共同代表、丸山央里絵さんに話を聞いた。
リレーおぴにおん「集まれば」
「CALL4(コールフォー)」に私が参加することになったのは、創設者で弁護士の谷口太規(もとき)さん(現・共同代表)との偶然の出会いでした。2019年2月、会社から独立して1年ほどたったころ。閉ざされた司法を市民に開かれたものにするため、「公共訴訟」を支援するウェブプラットフォームを作っているが、どうすれば発信力を高められるのか意見を聞かせて欲しい、と言われたのがきっかけです。
谷口さんたちは、社会の構造や矛盾に切り込む裁判を「公共訴訟」と位置づけ、原告のストーリーと裁判記録を紹介し、クラウドファンディングで寄付を募って支援していました。当時のテスト版ウェブサイトでは、同性婚訴訟、在外日本人国民審査権訴訟、入管収容施設で死亡したカメルーン人男性の国家賠償訴訟の3件が紹介されていました。
法廷では一人の個人でも権力と対等に議論できる
裁判は縁遠いものと思ってい…
朝日新聞デジタル有料会員からプレゼントされた記事の有効期限が過ぎました
- 【視点】
私も立候補年齢引き下げ訴訟の原告として丸山央里絵さん、CALL4にお世話になっています。 裁判というと弁護士が仕事として注目されがちですが、市民社会と繋ぐという意味でキャンペーンの設計し実装するキャンペーナーは公共訴訟にとって弁護士と両輪で
…続きを読む - 【視点】
先月、CALL4が主催した「はじめての裁判傍聴ツアー」に参加しました。裁判傍聴をするのは初めてだったのですが、原告の意見陳述(法廷スピーチ)を実際に聞くことは非常にインパクトが大きかったです。CALL4は、まだ日本で馴染みのない公共訴訟の認