“おっさん”は8月天国に…愛弟子今中さんから中日・大野雄へ名将の教え マウンドに帽子置いた本当の意味
2020年8月24日 11時34分
渋谷真コラム・龍の背に乗って
◇23日 中日3-0DeNA(ナゴヤドーム)
「逆転のPL」と呼ばれた1978年、エースは左腕の西田真次(現真二、のち広島)だった。当時のPL学園には左の好投手が多かった。山本泰監督が好素材を見いだし、育てるのがうまかったからだ。今中慎二さんも教え子の1人だ。
「今のオレがあるのは、おっさんのおかげやから」。ぶっきらぼうな今中さんはおっさん呼ばわりしているが、本当は会っただけで脂汗を流していたのを知っている。恐怖。それ以上に感謝。出会いは86年だった。大阪桐蔭は、まだ大産大高大東校舎と呼ばれていた。
「逆転のPLは知ってたけど、おっさんがその監督だったなんて知らんかった」。すぐに英才教育が始まった。ワインドアップとセットポジションで120球ずつ。それを「40分で投げろ」と命じられた。毎分6球。勝てる投手は必ずテンポがいい。そして山本監督は、右足が着く少し内側に自分の帽子をよく置いた。
「インステップを矯正するためにね。踏まないように、テンポよく…。踏んだら大変なことになるから、とにかく必死やったわ」。昭和の球児が監督の帽子を踏むとどうなるか。ここでは書けないが、今中さんは生涯テンポよく、インステップもしなかった。
時は流れ、2012年。2軍投手コーチになった今中さんが、今度は自分の帽子を置いた。それが2年目の大野雄だった。「あいつは平気で帽子を踏んでたけどね」。もちろん平成に「大変なこと」はないが、大野雄もはっきり覚えている。
「だって今中さんに何かを直せと言われたのは、あのときだけですから」。彼は帽子を置かれた本当の意味を知らない。
「インステップは肩、肘、腰に負担がかかるから。大野は大学時代に肩を痛めてたでしょ?だから…」。今中さんが理解できたのも、プロで何年も投げた後だった。それを教えてくれたおっさんは、8月11日に逝った。75歳だった。山本さんにとって、大野雄はいわば孫弟子。インステップは影を潜め、今や4試合連続完投するタフなエースに成長した。
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