遺体を取り違え別人を誤って解剖 引き継ぎミスで医師が途中で気づく 国立循環器病研究センター 大阪
国立循環器病研究センターは7日、解剖する予定がなかった男性の遺体を、別の男性の遺体と取り違えて解剖したと発表しました。
遺体の取り違えがあったのは、大阪・吹田市にある国立循環器病研究センター病院です。
国立循環器病研究センターによりますと、病院では、解剖が行われる当日まで、解剖室に隣接する遺体保安庫に遺体を保管することになっています。遺体保安庫は2室あり、「解剖予定の遺体の保管場所」と「解剖予定が未定の遺体の一時保管場所」が隣り合って設置されているということです。
取り違えて解剖された男性の遺体は、解剖予定が未定でしたが、一時保管場所が埋まっていたため、解剖予定の保安庫に保管され、その後、引き継ぎミスなどがあったとしています。
ことし5月下旬、医師が遺体の解剖を行った際に、生前の手術痕と明らかに異なることに気づき解剖を中断、もともと解剖を予定していた男性と取り違えていることに気づいたということです。
病院は、再発防止策として、解剖室に入室する際と解剖開始前の2段階で患者確認をすることをマニュアル化し、退出時や引き渡し時にも同様の確認を行うとしています。
国立循環器病研究センターは「再びこのような事故を起こさないよう今回策定したマニュアルに基づいた病院内のシステム作りを徹底し、再発防止に努め、患者様と国民のみなさまの信頼回復に向け全力で取り組んでまいります」としています。