岸田文雄首相は15日、在職日数が令和3年10月の政権発足から865日となり、自らが率いた自民党の派閥「宏池会」(現岸田派)出身の鈴木善幸元首相を超える。戦後の首相では田中角栄元首相(886日)に次いで10位。宏池会出身の首相で在職日数を上回るのは創設者の池田勇人元首相(1575日)だけだが、首相が池田氏を超えて長期政権を築くには9月の総裁選が関門となる。
「一つ一つの仕事をしっかりやるだけだ」
首相は在職日数が鈴木氏を超えることについて、周囲に語った。13日夜に官邸で記者団の取材に応じた際も、能登半島地震や党派閥の政治資金パーティー収入不記載事件への対応を踏まえ、「その都度の判断に精いっぱい思いを巡らす毎日だ。(在職日数のことは)何も考えていない」と述べ、高揚感はなかった。