なぜ有名人を信用するのか
このところ有名人を騙ったアカウントの投資詐欺に騙されている人がずいぶんいるようである。これからAIが巧妙化すれば、さらに増えるであろう。なぜ有名人を信じるのかというと、信じないと名誉毀損になる、というのも理由のひとつだとわたしは考える。カルロス・ゴーンが逃亡するまでは弘中弁護士が無敵の状態であったが、その当時、叶姉妹が担がれてずいぶんオラオラしていた。わたしはこれをずいぶん変だと思っていた。叶姉妹が誰なのか、よくよく考えると知らないのである。叶姉妹が本当にセレブなのかどうか知るわけがない。有名人というのは、そこらを歩いている一般人より実在感が強く、よく知っている人間だと錯覚してしまうが、実は知らないのである。叶姉妹という有名人はもちろん誰でも知っているが、本当はどういう人なのか、それは誰も知らない。テレビに出ていないときの叶姉妹については、それこそ番組で共演している芸能人ですらほとんど知らないかもしれないし、ましてやわれわれ視聴者が知るわけがない。おそらくカルロス・ゴーンの逃亡以降は、弘中弁護士もあまり出てこなくなり、叶姉妹もおとなしくなったと思うのだが、ともかくわれわれは有名人を知ったつもりになって錯覚しているだけなので、実は知らないのだと、強調する必要がある。名誉毀損以前に、知らないものは知らない、そこをはっきりさせないといけない。有名人を疑うと名誉毀損になるから、逆に有名人(有名人を騙る人)を盲目的に信じて騙される、というのでは困る。人を疑うというのは失礼な行為ではあるのだが、まあ失礼にならないように気をつけながら、疑わなければならない。そもそも疑うのがなぜ失礼なのかというと、たぶん冤罪とか、もしくは他人をジロジロ見たりとか、不審者として通報するとか、攻撃的な嫌がらせにもなりうるからだろう。とはいえ、疑うのが失礼だから逆に盲目的に信じるのもおかしい。知らないものは知らない、そういう冷静さが必要である。