
性の多様性などをテーマに語り合う「ユース部あまおと」の参加者たち=金沢市池田町の金沢にじのまでで
LGBTなどの性的少数者らが集う「金沢にじのま」(金沢市池田町)で二十三日、若者世代による「ユース部あまおと」が発足した。学校や家庭で話しづらいジェンダーや性の多様性について語り合う試み。にじのまでは五月にLGBT当事者の保護者だけの集まりも始まり、それぞれの立場で支え合う輪が広がっている。
金沢にじのまを運営する一般社団法人「金沢レインボープライド」は、二〇二一年から当事者やアライ(理解者)、LGBTに関心を持った市民らが集まる「にじのまカフェ」を毎月開催。多い時では五十人近くが集まる一方、共通する境遇や悩みを話し合う場の必要性が高まっていた。
あまおとは、にじのまカフェに参加している大学生有志が運営し、対象は十二~二十五歳。LGBT当事者かどうかは問わず、性のあり方の開示も自由。初回の二十三日には高校生ら十六人が参加し、「自分の普通を押しつけず、相手を尊重する」などのルールを紹介した後、ジェンダーへの考えなどを話題に「LGBTという言葉がひとり歩きしている」「同性婚を合法化してほしい」などの声が上がったという。
ジェンダーの多様性をテーマに探究活動に取り組む金沢泉丘高校二年の北天音(あまね)さん(16)は「ちょっと学校の外に出てみると、同世代で同じような問題意識を持っている人がいると分かった」と話した。運営する金沢大三年の今井瑞季さん(20)は「当事者が悩みを発散するのはもちろん、気軽にジェンダーについて話せる場をつくりたい」と見据えた。今後は二カ月に一回を目安に開くという。
レインボープライド事務局長の奥村兼之助さん(49)は「学生のころに、こういう場があれば」とうらやましがり、「若者と親世代は悩みの方向性、相談する相手が違う。相互に交流できれば」と期待していた。(奥田哲平)
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ORICON NEWS
(2023年4月6日)
中日新聞Web