(cache)ヒーローズエイト〜神に選ばれし８人の戦士達による新八犬伝最強救世主伝説〜

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ヒーローズエイト〜神に選ばれし８人の戦士達による新八犬伝最強救世主伝説〜作者：蒼月丸

第四章　花咲く都のロベリア

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第１１５話　親友の元へ

「あのオーガ族の女性が杏だという事は分かったが、彼女とは仲間以外どういう関係なんだ？」

　ソニアの衝撃発言に全員が驚いた後、トラマツは彼女に質問していた。

　ソニアと杏がかつての仲間だと知ると、放っておけなくなるのも無理はない。

「杏とは同じ盗賊仲間として親友なんだ。アタイはアミリスに出会う前、杏と共に盗賊団として活動していた。まあ、義賊だから弱き者を助けるのが役目だからな」

「私はソニアから事前に話を聞いているけど、アークスレイヤーの襲撃によって離れ離れになったからね……」

　アミリスの補足の説明に、コーネリアは真剣な表情をしながらソニアの方を向く。

「じゃあ、盗賊団は壊滅してしまい、生き残ったのは二人だけなの？」

「そうだ。他の奴等は捕まって殺されたからな……彼奴等のやり方は外道すぎるぜ……」

　ソニアの目から涙が流れてしまい、倫子が彼女の頭を撫でる。

「ソニアちゃんも辛い思いをしていたんやね。けど、大丈夫。ウチ等が側にいるから」

「倫子……」

　更にヒカリもソニアの両手をしっかりと握る。

「だったら今からでも助けに行きましょう！大切な友人なら、助けるのが大事だと思うわ」

　ヒカリからのアドバイスにソニアは真剣な表情で考え始める。

（助けるか……そうだな。杏と再会する為にも死んでもらっては困るし、雷轟と戦っているのなら黙ってはいられないな……）

　ソニアは心の中で冷静に考えた後、皆の方を向く。

「杏を助けに向かう！力を貸してくれ！」

　ソニアからの心の頼みに零夜達は勿論頷き合い、彼女に視線を移す。

「ソニアならそう言うと思ったぜ！よし！すぐにアルストールに向かうぞ！」

「「「おう！」」」

　零夜の宣言にヒカリ達は拳を上げながら叫ぶ。仲間の親友のピンチには黙ってはいられないからだ。

「ありがとな、皆……」

　その様子にソニアは涙を流しながら笑顔を見せた。自身の為に戦う仲間達に感謝しながら……

※

　杏と雷轟の戦いは白熱の展開となっているが、移動しまくる電車の上では彼が有利な展開となっていた。

　杏も素早い動きで対応しながらも戦うが、雷轟のトリッキーな動きによって次第に押されていたのだ。

「観念しろ。ここがお前の墓場だ！」

「ちっ！」

　雷轟が槍を構えて杏に襲い掛かろうとしたその時だった。

「火炎蓮華(かえんれんげ)！」

「っ!?」

　なんと炎の球が雷轟に襲い掛かり、次々と爆発を起こす。

　雷轟はダメージを受けて後退してしまい、何者かが杏の前に降り立った。

「ったく……あまり無理はするなよ……雷轟についてはこっちも倒さなければならないからな……」

「その声……その後ろ姿……まさか！」

　杏がその後ろ姿と声に気付いた途端、ソニアが笑顔で彼女の方を振り向く。

「久し振りだな、杏！」

　ソニアは白い歯を見せながら微笑み、旧友との再会を果たしたのだった。

ついに再会！ここから反撃が始まります！

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