電子工作を初めて一年半、スーパーヘテロダインの短波ラジオまで自作しましたが、同調回路は色々な意味で難しい。なかなか計算通りに行かないし、自作用のパーツが都合よく売られていないのだ。バリコンもコイルも専用のものは中波用のみ。殆ど自己流でLCフィルターの参考書だけで試行錯誤といったところです。

 [名称未設定]スーパーヘテロダインによる受信は安定していて混信なしですが、自作したものに関しては周波数の高い方が概ね計算より低くなる。コイルはもちろん自作で、受信強度は十分ですが、受信帯域の関係で、ラジオ日経と北京放送ばかり聞いています。

 同調用のコイルとアンテナから電流を取るコイルをそれぞれ独立にして繋いであります。中波では普通バーアンテナを使いますが、本機は自作コイルがアンテナ側含めて三本あります。共振回路の教科書通りだとアンテナとアースをつなぐ訳ですが、電磁誘導を利用してコイルから信号を取った方が強力。 これに関してはアンテナ、アース直結だと中波混信を起こします。短波の場合、中間周波数を1~2M以上にした方が良いというのは自明ですが、1Mの局部発振器は入手できませんし、IFTの代わりにフィルター回路を作らなければなりません。アマチュア ラジオ自作は基本的に中波までというのがわかりました。

 計算では11Mまで受信できるはずの回路ですが、実際は9M行きません。実用帯域は3M~8M程度でした。通常短波ラジオはバンド帯域が1~2Mぐらいで切り替える方式です。チューニングがとてもシビアになるので、今後はそのほうがいいようですが、製作工程が煩雑になるのは気が重いので、二の足を踏んでいます。

 おもにラジオ日経、北京放送が一般放送として聴けますが、音楽は中波のラジオ局よりもおもしろいかもしれません。AFNとラジオ日経、北京放送の方がFMより穴場です。ただ、今はネットでもたいてい聴けますが、電波受信のアナログ感はあきない。